熱を帯びる氷雪観光で経済に火がつく、氷雪産業の新職種―中国

中国では冬季の「氷雪観光」人気が高まる中、「氷雪経済」も勢いよく発展し、多くの新職業が生まれている。

中国では冬季の「氷雪観光」人気が高まる中、「氷雪経済」も勢いよく発展し、多くの新職業が生まれている。2024年に人的資源・社会保障部が発表した19の新職業と28の新職種のうち、「スキー巡視救助員」や「スキーコース・プランナー」など「氷雪産業」関連の新職業・新職種が2割以上を占めた。

吉林省吉林市の北大湖スキーリゾートでは午前7時、気温がマイナス17度近くまで下がる中、すでにスキー巡視救助員がスキーコースで忙しく働いていた。スキー場が営業を開始する前に、スキー巡視救助員は全てのスキーコースの安全を点検しなければならない。

北大湖スキーリゾートの山地ディレクターである金鑫（ジン・シン）氏によると、例えばスキーコースの平坦さを確認する際には、前日夜の圧雪作業の状況、圧雪の不十分な箇所などの確認が必要だ。スキーコースの防護や標識の設置状況を確認し、全てのリフトが稼働を開始してから、パトロールチームは通常の巡視活動にあたる。

このリゾートですでに8年間働いている周揚（ジョウ・ヤン）氏は、大学では化学工学を専攻したが、スキー場の開発需要に応じて次第に製図や地質調査などの専門分野に触れ、今やプロのスキーコース・プランナーへの転身を果たした。

周氏によると、今冬のスキーシーズンにスキーコースを64本から74本に増やし、リフトも11基から13基に増設した。さらに多くの人がスキーを楽しめるように、新たなスキーコースの建設計画も進めている。

スキーコース・プランナー以外にも、スキー板やスキーブーツのメンテナンス担当者など、スキー場では専門スタッフを増員してスキーシーズンに対応している。24年に人的資源・社会保障部が発表した新職業には「スキー板メンテナンス技師」「スキーブーツ修理技師」「スキーコース・プランナー」「スケート靴修理技師」「スケートブレード・メンテナンス技師」「人工降雪技師」などがある。

現在、中国のウインタースポーツ人口は3億1300万人に達している。「中国氷雪観光発展報告（2025）」によると、24-25年の冬季に中国の「氷雪レジャー観光客数」は延べ5億2000万人に達する見込みだ。「氷雪産業」のサプライチェーンが徐々に整備され、「氷雪」分野の人材ニーズも急速に増加している。（提供/人民網日本語版・編集/NA）