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高額賞金もほぼクリア不可能な中国版「イカゲーム」、詐欺を訴える声―シンガポールメディア

Record China / 2025年1月17日 22時0分

高額賞金もほぼクリア不可能な中国版「イカゲーム」、詐欺を訴える声―シンガポールメディア

15日、シンガポールメディア・聯合早報は、世界的なヒット作となった韓国ドラマ「イカゲーム」を模したライブ配信番組が中国国内で広がり、参加者との間でトラブルが発生していることを報じた。

2025年1月15日、シンガポールメディア・聯合早報は、世界的なヒット作となった韓国ドラマ「イカゲーム」を模したライブ配信番組が中国国内で広がり、参加者との間でトラブルが発生していると報じた。

記事は、中国の経済が低迷する中、「主催者がライブ配信で財務的に困窮している人をターゲットに、高額賞金で参加費を支払わせる」という韓国ドラマ「イカゲーム」に触発されたような番組が流行していると紹介。挑戦者はホテルの部屋で一定時間過ごし、「顔を覆わない」「決まった時間に起床、消灯する」などのルールを守れば賞金がもらえるものの「一見簡単そうな挑戦には罠(わな)が潜んでいる」と伝えた。

そして、陝西省宝鶏市の男性、張(ジャン)さんが昨年9月に「自律挑戦室」という名前のライブ配信を見つけて参加するも、「顔を3秒以上覆ってはいけない」などの規定に違反して失敗に終わり、その後複数回参加するも一度も成功できず、その都度参加代を失っていたと説明。無職で借金を抱えていた張さんはなおも約86万円(約1800万円)の高額賞金獲得を狙い、友人から7000元(約15万円)を借りて再度参加したもののやはり失敗し、合計で2万元(約42万円)以上の参加費を失ったと伝えている。

記事によると、張さんは相談した親戚から「ルールは簡単だが絶対に成功できない。詐欺だ」と言われ警察に通報、市場監督当局にも苦情を申し立てた。すると、契約があるため法的手段を取るよう勧められ、運営会社とその代表者を相手取って訴訟を起こした。昨年12月に調停が行われたものの返金額で折り合わず失敗、現在も裁判は進行中だという。

張さんのような事例は決して珍しくなく、中国各地で「孤独挑戦」や「隔離挑戦」などさまざまな名称で行われている。「イカゲーム」のように挑戦者が命を落とすことはないものの、失敗を重ねることで借金が増え、生活再建はさらに困難になるため、中国メディアが「命より重い試練」と形容している。

また、上海にある法律事務所の弁護士は「『自律挑戦』のようなゲームは特殊なギャンブル行為に似ており、ギャンブル依存や楽して稼ぐ考えを助長する倫理的懸念がある」との認識を示すとともに、主催者が意図的に不公平なルールや「消費者トラップ」を仕掛けている場合、消費者は証拠を保管して訴訟を起こすべきだと述べた。

記事は、過去に挑戦して失敗した人たちからは「これは罠であり、甘い話ではない」と警告する声が聞かれるとした上で、「しかし、経済不況の中で誘惑に負ける人が増える可能性は高い」と指摘。当局はさらなる法的保護を提供し、世論を正しく誘導することが求められ、人々が「罠」に陥るのを防ぐ必要があると結んだ。(編集・翻訳/川尻)

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