タイ、日本と韓国からより多くの観光客を呼び込むため計画調整へー中国メディア

中国メディアの観察者網は19日、東南アジアのタイについて「日本と韓国からより多くの観光客を呼び込むため計画調整へ」とする記事を掲載した。写真はバンコク市内。

中国メディアの観察者網は19日、東南アジアのタイについて「日本と韓国からより多くの観光客を呼び込むため計画調整へ」とする記事を掲載した。

中国ではこのほど、若手俳優の王星（ワン・シン）さんが偽のドラマ撮影に誘われてタイに到着した後、ミャンマーとの国境近くで行方が分からなくなり、ミャンマー国内で保護される事件が大きく注目された。王さんは特殊詐欺グループに拉致・監禁されていたとみられ、事件を受け、中国ではタイ旅行をキャンセルする人が続出。2月にバンコクで予定されていた香港の人気歌手のイーソン・チャン（陳奕迅）さんと中国の国民的コメディアンのチャオ・ベンシャン（趙本山）さんの公演も中止または延期となった。

記事がタイメディアのバンコク・ポストの報道として伝えたところによると、タイ国政府観光庁（TAT）は、中国人観光客の減少を補う潜在的市場を求めて、今年のアジア人観光客の目標を調整する準備を進めている。

日本政府観光局（JNTO）によると、2024年に日本を訪れた中国人観光客数は前年比188％増の698万人に達し、タイを訪れた中国人観光客数を上回った。

タイ政府は今年の外国人観光客数の目標を3900万人から4000万人に引き上げており、日本と韓国からより多くの観光客を呼び込むため計画を調整する。

24年にタイを訪れた韓国人観光客数は180万人で、TATは今年の目標を200万人に引き上げた。日本からは目標の80万～90万人を上回る105万人が訪れた。TATは日本国内にある三つの事務所と協議した上で今年の新たな目標を決める。

国交樹立50周年を迎えた中国についても、TATは旅行会社店と連携したプロモーションキャンペーンを展開して観光客誘致に努める。（翻訳・編集/柳川）