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経済見通しに不安、中国の若者たちは貯蓄に熱中―独メディア

Record China / 2025年1月23日 10時0分

経済見通しに不安、中国の若者たちは貯蓄に熱中―独メディア

20日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、経済の先行きが不透明な中国で、若い世代が貯蓄に熱中していると報じた。写真は中国の若者。

2025年1月20日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、経済の先行きが不透明な中国で、若い世代が貯蓄に熱中していると報じた。

記事は、中国のSNS「小紅書」(RED)では、30代ユーザーの多くが昼食代や買い物の支出を減らす方法をシェアしており、「少花銭(少ない出費)」に関連する投稿は150万件以上、総閲覧回数は1億3000万回を超えているとした上で、中国EC大手アリババに就職し、安定した給料を得ている26歳の女性・蘇(スー)さんが「インターネット業界の不安定さを感じる」とし、衝動的な消費を大幅に控えて月収の約100倍に相当する200万元(約4100万円)を目標に長期的な貯蓄計画を立てたことを明らかにしたと紹介した。

そして、支出削減の動きはデータにも表れており、中国の人気オンライン資産運用サービス「余額宝」によると、昨年末の時点で「00後」(2000年代生まれ)の若者の平均月間預金回数が20回と同年5月から倍増し、1人当たりの平均預金残高も前年同期比10%増の3000元(約6万2000円)に達したと紹介。中国政府が国内総生産(GDP)の成長を保つために国内消費の拡大を目指しているものの、こうした節約の動きが内需に悪影響を及ぼす可能性が専門家から指摘されており、自動車や日用品価格の低下が続いていると伝えた。

また、現在の節約志向は1980~90年代生まれの間で流行した「月光族」(給料をその月のうちに使い切る)とは対照的であり、現在の若者は「最悪の事態に備える」生存戦略を採用していると解説。ジョンズ・ホプキンス大学の洪浩峰教授が「新型コロナや経済低迷、ハイテク産業と民間企業への締め付けが、若者を悲観的にさせている」との見方を示したことを紹介した。

記事は、失業率の上昇や雇用も若者の生活に影響を与えている要素であるとし、16~24歳の失業率が2023年6月に21.3%と過去最高を記録し、政府が統計発表を一時中断し、計算方法を変更する事態に至ったとも指摘。若者の間では安定した「鉄飯碗」と呼ばれる政府機関や国有企業への就職を目指す傾向が強まっており、その一例として「安定」を第一の理由として教師の職を選び、月収1万元(約21万円)のおよそ80%を貯蓄に回しているという26歳の李(リー)さんの事例を取り上げた。

このほか、「躺平(寝そべり)」や「内巻(無意味な内部競争)」といった言葉が若者の間で流行する背景には、若者たちの経済的なプレッシャーに対する不満があるとも指摘。若者の消費抑制は中価格帯の製品やサービスの需要を低下させ、経済成長を長期的に鈍化させる可能性があるとの警告も出ているとした。その上で「昨年、中国の経済成長率は5%を達成したものの、今後数年間は成長鈍化が予測されている」と伝えている。(編集・翻訳/川尻)

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