「ちいかわ」が台湾で銀行強盗！？防犯訓練に市民が注目―台湾メディア

18日、台湾メディアの聯合新聞網によると、台湾で「ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ（通称・ちいかわ）」のキャラクターが銀行強盗に扮した防犯訓練が実施された。写真はちいかわ。

2025年1月18日、台湾メディアの聯合新聞網によると、台湾で「ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ（通称・ちいかわ）」のキャラクターが銀行強盗に扮（ふん）した防犯訓練が実施された。

日本の漫画家・ナガノ氏による「ちいかわ」が台湾で人気を博す中、台湾の雲林県斗六警察署が台湾銀行斗六支店で行った防犯訓練に「ちいかわ」のキャラクターが登場した。記事によると、警察官2人が「ちいかわ」のキャラクター・ハチワレとうさぎのお面をかぶり、レインコートを着て銀行強盗を演じたという。

訓練で、ハチワレのお面をかぶった強盗役は泣きながら「詐欺が一番嫌いなんだ！詐欺にあったから銀行を襲うしかなかった」と叫び、うさぎのお面をかぶった強盗役は「余計なこと言わずに金を出せ！」と声を上げた。2人はお金を奪った後、逃走を図ったが、その後、駆けつけた警察に地面に押さえつけられ、御用となった。

訓練は、警察指揮センターが銀行からの警報を受け取ったところから始まり、警察が迅速に現場に駆けつけるという流れで行われた。巡回中の警察官に応援要請が出され、「ハチワレ」が車で逃走を図った際には、緊急対応部隊が即座に反応。ドローンを活用して空中から追跡を行うなど、非常にリアルな内容が展開され、多くの市民が足を止めて訓練を見学していたという。

現場にいた「ちいかわ」のファンたちからは「どうしてハチワレとうさぎが落ちぶれて銀行強盗することになるの？」「日本のキャラクターが台湾の銀行に強盗しに来るなんて！」といった冗談交じりのコメントが飛び交い、笑いを誘いつつ多くの注目を集めていたという。

斗六警察署の黄念生（ホアン・ニエンション）署長は、「訓練に詐欺防止の要素を組み込むことで市民の警戒心を高めることを目指した」と説明。金融機関の巡回や警備を強化する方針で、市民が多額の現金を引き出す場合は警察署や派出所に護衛を申請することが可能だとした。（翻訳・編集/岩田）