香港の中国人学生が次々と詐欺に遭う理由―中国メディア
Record China / 2025年2月1日 17時40分
26日、中国誌「財経」は、香港で中国本土からやって来る学生が通信詐欺の被害に遭う事案が続出していると報じた。写真は香港。
2025年1月26日、中国誌「財経」は、香港で中国本土からやって来る学生が通信詐欺の被害に遭う事案が続出していると報じた。
記事は、香港で昨年1年間に中国本土の学生が遭遇した通信詐欺事件が318件、被害額が約2億3000万香港ドル(約46億円)に上ったことが明らかになり、大部分の事件は、詐欺師が公職員や官僚を装ったものだったと紹介。今年に入ってからも26日までにすでに16件発生し、被害額は約2000万香港ドル(約4億円)に達するなど、事件が後を絶たない状況を伝えた。
そして、通信詐欺をめぐってはすでに低コストな越境産業チェーンが構築されており、香港では詐欺師が地元のソーシャルメディアを利用して大学名を利用して学生の個人情報を収集する事例が発生していると指摘。中でも中国本土から来て香港での生活に慣れていない学生が最大の被害者グループで、警察の分析によると、中国本土からやって来た被害者の約80%は香港に来た1年目に詐欺に遭い、入学前からすでに騙されているケースもあるとした。
その上で、現地の関係当局は通信詐欺対策として継続的に各方面と連携し、市民が詐欺防止情報に触れる機会を増やす努力をしていると紹介。その例として、地元の金融機関や通信事業者と協力して反詐欺アプリのQRコードを公共料金の請求書に印刷したり、飲食チェーン店と協力して詐欺防止情報を紙ナプキンやカップホルダー、クーポンに印刷したりといった取り組みを挙げた。
また、大学でも詐欺撲滅に向けた施策を講じており、香港の主要大学の一つである香港理工大学が昨年7月より、新入生が入学手続きを行う際に、警察が中心となって設計した通信詐欺防止に関するオンライン研修コースの受講とテスト受験を必須にしたほか、複数のチャンネルを通じて学生に情報を広めているとした。また、一部の大学では詐欺防止に関連する講義を授業の一部として組み込み、単位認定していると伝えた。
さらに、行政・立法面でも中国本土から来る学生の詐欺防止意識を高める一連の施策を模索しており、香港に来る前に詐欺防止に関するアンケート回答を必須とし、詐欺の手法をあらかじめ周知することなどが検討されているとした。
このほか、今月下旬には香港特区の立法会で、詐欺事件の被害者と関連の金融機関・通信事業者が損失を分担する「詐欺損失責任共有フレームワーク」の導入が提案されたと紹介。導入推進派の議員が「国際的な経験から鑑みて、複数の組織が協力する詐欺防止メカニズムが必要不可欠。世界の金融センターである香港は、完璧な詐欺防止システムを確立する必要がある」と述べたことを伝えている。(編集・翻訳/川尻)
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