中国AIディープシーク、「東洋発の神秘の力」はどんなチームなのか?―中国メディア
Record China / 2025年2月2日 9時0分
中国メディアの済南時報は27日、中国のAIスタートアップ企業ディープシークをめぐり、創業者の梁文鋒氏とそのチームについて伝える記事を配信した。写真はディープシークの入るオフィスビル。
中国メディアの済南時報は27日、低コストで性能の高い新モデルを開発したとして世界に衝撃が広がった中国のAI(人工知能)スタートアップ企業ディープシーク(DeepSeek)をめぐり、創業者の梁文鋒(リアン・ウエンフォン)氏とそのチームについて伝える記事を配信した。
記事は、ディープシークがもたらしたインパクトとは対照的に梁氏もそのチームも「非常に控えめで神秘的だ」と述べ、「東洋発の神秘の力」と称されていると紹介。ある中国メディアが同社の社員に連絡してみたところ、「外部からの取材は会社の規則で応じられない」との回答だったそうだ。
記事によると、梁氏は1985年に広東省南西部・湛江市下の小さな都市に生まれた。ある取材で「父親は小学校の教師」と語っていたという。2002年に難関の浙江大学に入学して電子情報工学を学び、07年に同大学院に進んで情報・通信工学を専攻した。主に取り組んだのはマシンビジョンの研究で、在学中の08年に友人とチームを組んで金融市場やマクロ経済関連のデータ蓄積を開始。10年6月に卒業し、15年にヘッジファンドの「幻方量化」を立ち上げた。幻方量化は17年に投資戦略の全面AI化を実現したという。
記事は23年に設立されたディープシークの背後にいるのは幻方量化だと説明し、梁氏が学生時代から「AIは必ず世界を変える」との固い信念を持っていたことや、「われわれがやりたいのはAGI(汎用人工知能)。大規模言語モデルはAGIに向かう上で必ず通らねばならない道だろう」と語っていたことを紹介した。
記事によると、ディープシークは140人に届かない規模で、エンジニアと研究開発者はほどんどが北京大学、清華大学など中国国内のトップクラス校出身者だ。海外からの帰国者はまれで大学院に在籍中の人もおり、重視されるのは経験ではなく能力。若さが大きな特徴だ。
人材について、梁氏は「短期的な目標を追うなら経験者を探すのが正しいが、遠い先を見るなら経験よりも基礎的な能力、創造性、情熱の方が重要だ」との考えを示し、「中核となる技術職は基本的に新卒者や卒業から1、2年の人が中心」と語っていた。
また、同社と関わったことのある複数の業界関係者から「ディープシークの強みは人材密度が極めて高いこと」との声が上がり、うち1人は「非常に競争力のある給与」が人材獲得を強く後押ししているとの見方を示したという。(翻訳・編集/野谷)
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