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【!閲覧注意!】危険度MAXな“省燃費”アイテムを震えながら使ってみた

レスポンス / 2022年10月3日 19時30分

世の中には色々な省燃費グッズがあるけれど、今まで試したものは結果が出ようが出まいが使う事に思う事は特になかった。でも今回の製品はひと味違う。初めて省燃費グッズで危険を感じながらテストを行ってみた。


◆出会いは突然。相変わらずのSNS広告から購入。


無駄遣いをするな。あの時の自分に今なら言ってやりたい。仕事をしていて疲れた時のネットサーフィンほど危険が溢れている世界は無いと思っている。もう病気の一種だと思っているので半ば諦めているのだけれど、発見してしまった今回のグッズは『OBDに挿すだけで燃費が大幅に上がる!』という宣伝文句であった。


ぶっちゃけその文句だけであれば踏みとどまれたのかも知れないが、その製品を売っているアフィリエイトサイトがなかなか秀逸。久々にクスッと笑ってしまう内容だったので募金感覚で購入したけれど、バンパーガードの製作やら忙しさにかまけて数ヶ月放置してあった製品だ。今現在、9月11日(日)1時30分にこの原稿を書き始めている。今日の昼前ぐらいから土曜の夜中まで出張でクルマ移動となるために重い腰を上げてこの怪しいアイテムを装着してレビューをしてみることにした。


◆買った切っ掛けとなったアフィリエイトサイト


現時点では製品の効果も分からないので写真にモザイクをかけさせてもらった。購入のキッカケになったアフィリエイトはなかなか良く出来ていて、購入時の文章からアップデートがなされていた。数日おきに見てみると、さらに細かくアップデートされていて、アフィリエイターの鑑とも言えるページである。その中で惹かれた宣伝文句がいくつかあるのでご紹介する。(“”内はアフィリエイトサイトからの引用となります)


●●●(←製品名)は、一日おきに燃料を買うのにうんざりしたエンジニアが設計したコンパクトなガジェットです。私やあなたのような一般人が、石油会社の懐を潤すことなく自動車を運転できるよう、このチップは世の流れを変えるために設計されました。


どんだけ優秀なエンジニアなんだと。自動車メーカーのエンジニアがリッター1km燃費を上げるためにどれだけの努力をしているのか知っているのか? と強く問いただしたい。石油会社の懐云々よりもガソリン価格の内訳を考えれば……。ここであまり言うのは止めておこう。


ある研究者は、「これがどこにも売っていないなんて信じられない。内燃機関がガソリンを消費する仕組みについて、われわれが知っていることがすべて変わります。石油会社がこれを葬り去ろうとするのも無理はないです。」と言いました。


開発したエンジニア、葬り去ろうとされているらしいです。。。その前にそんな素晴らしい発明であれば自動車メーカーに転職して世の中の燃費を飛躍的に上げてほしいものです。それこそが我々ドライバーの幸せなはず!


クルマに詳しい方なら、ECUがエンジン性能を監視し、各気筒への燃料噴射量を制御していることをご存じでしょう。●●●(←製品名)はブースト圧、噴射される燃料の量、タイミングを調整します。これらにより、クルマの性能をより効率的に発揮させることができるのです。


へー、なるほど。OBDに差し込んだユニットからECUを制御できると仰っている。だとしたら凄い製品っすねーと氷点下の視線で読んでおりました。そしてお値段は本日限り1万2904円の50%引きの5310円で購入出来る!!! もう計算も出来ないらしいです。そしてこの本日限りといううたい文句は当然ながら“every day本日限り”。やるね、面白い、試してみるか、という思考になる自分もどうかと思うのだけれど、とりあえず試してみた。


◆取り付けは何も考えずに差し込むだけ


製品の取り付けは車体のOBDにユニットを差し込むだけ。筆者のクルマにはセルスター工業のレーダー探知機が装着されていてOBDポートが埋まっているので、某通販サイトにてOBDを二股に出来る配線を2000円ほどで購入してレーダー探知機+怪しい省燃費グッズを差し込むことにした。気分的にはウイルスの入ったUSBメモリーをパソコンに差し込むような感覚に陥って、ぶっちゃけ止めようかな? とも思ったけれど、そこは次に騙される? かもしれない人への注意喚起も込めて気合いで差し込みイグニッションONにする。レーダーは無事に立ち上がり、怪しいグッズも通電すると緑色のランプが点滅しているので作動しているのであろう。さすがにいきなり長距離は怖いので、家の周りをぐるりと一周してみる。特別変わった感覚も無いし、ハイブリッドシステムもエンジンも変わらず動き、エラー表示も特にない。大丈夫だと信じて出張に行くことにする。これから先の原稿は無事に帰ってこれたら書くことにしよう。


◆怪しいパーツを装着しながら走った1700km。その効果は?


関東~関西~北陸~関東へと1週間ほどかけて取材行脚、総距離1700kmほど走ってきたので結果はある程度判明したかと。初日は関東から大阪まで600kmちょっと走ったけれど、感覚としては特に変わった感じは無く普通に走る。翌日以降はチョイ乗り&長距離を繰り返したが……。燃費に関しては特別上がった感じはしなかった。元通りに外したらどうなんだ?となり最終日の帰り道はユニットを外して帰ったのだけれど、気持ち? 若干? 燃費が下がったのかも知れない。といっても新東名の東京方面は上っていく感覚もあるので燃費に対しては厳しい気もする。諸々踏まえて結論を出すのであれば効果は“無い”と言って良いかな。怪しいと思える製品を付けて走行する恐怖を加味すれば完全に効果はマイナスだと自分的には結論が出た。


どうせ使わないので分解してみると、思ったよりも綺麗な基盤が出てきた。最悪LEDが光っているだけなんじゃないの? と疑っていたのでちょっと意外。理論や結果を無視すれば何かしらの効果が出るように製品化されているのかも知れない。今回のテスト車両がプリウスだから結果が出なかったのか? ハイブリッドじゃなくガソリン車だったら違った結果が出るのかも知れない。今回の実証は“いち事例”として眺めて欲しい。


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