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ルノーのミニバン『セニック』次期型、EVで提案…パリモーターショー2022に出展へ

レスポンス / 2022年10月14日 19時30分

ルノーは10月11日、コンセプトEVの『セニック・ビジョン』(Renault Scenic Vision)を10月17日、フランスで開幕するパリモーターショー2022に出展すると発表した。


◆燃料電池との併用で航続800kmを可能に


セニック・ビジョンは2024年に発表予定の次世代EVのプレビューモデルで、ルノーのMPV『セニック』の次期型を示唆している。Cセグメントに属しており、ルノー日産三菱アライアンスの「CMF-EV」プラットフォームを使用する。モーターは最大出力218hpを発生し、バッテリーは蓄電容量40kWhとした。


セニック・ビジョンには、出力15kWの燃料電池も搭載する。長時間のドライブでは、燃料電池が発電を行うことでバッテリーを充電し、航続を延ばすことができる。2030年以降、水素ステーションのネットワークが拡大すると、最大800kmの航続が可能になり、水素タンクは5分以内に補充できるようになるという。


セニック・ビジョンのボディサイズは、全長4490mm、全幅1900mm、全高1590mm、ホイールベース2835mmだ。 車両重量は1700kg。タイヤは、235/45R21サイズを装着している。


◆ドライバーの心拍数などのデータを分析して健康面のアドバイス


「H2-Tech」と呼ばれるテクノロジーは、16kWの燃料電池を搭載した電気と水素のハイブリッド車を意味する。 H2-Techテクノロジーは、「レンジエクステンダー」テクノロジーに基づいており、同じ航続なら、2倍の軽量バッテリーを搭載することができるという。そのため、車両の電動化を超えた脱炭素化に貢献する、と自負する。この車両のカーボンフットプリントは、『メガーヌE-TECHエレクトリック』などのEVよりも、75%少ないという。


車両のフロントに搭載されるカメラシステムは、ドライバーの視界を24%拡大する。リスクを評価するインターフェースは、ストレスの多い状況を予測するのに役立つ。ドライバーの注意不足を補い、運転習慣を継続的に改善するために、アドバイスを提供する。このインターフェースは、カメラとキャビン内に配置されたセンサーが、心拍数や疲労感などのデータを分析し、ドライバーに健康アドバイスを行う。


顔認識システムにより、ドライバーのプロファイルに応じて、ドアを開けたり、車両の設定を調整したりすることができる。各シートにはマイクとスピーカーが装備されており、車内での最適な通信環境を維持しながら、乗員それぞれにパーソナライズされたオーディオ視聴空間を創出する。聴覚障害のあるユーザーが乗車している場合、必要に応じて音声を増幅することにより、乗員間のコミュニケーションを支援する。ドアと平らな床の間にピラーがないため、身体の不自由な人でも簡単にアクセスできる。


◆車両の95%以上がリサイクル可能


車両に使用されている素材の70%はリサイクルされたものだ。また、バッテリーを含めて車両の95%以上が、リサイクル可能。車両の床は、リサイクルされたプラスチック素材を凝集させたもの。車両全体で使われているプラスチックの30%が、バイオソースだ。車両の付属品は、航空機などからリサイクルされたカーボン製としている。


タイヤは「GNSPR」の会員メーカーから供給され、環境と人権に対する責任に取り組む。レザーの使用は取りやめ、100%リサイクルされた低炭素ポリエステルに置き換えられている。 燃料電池タンクは、再生紙くず由来のカーボンファイバー製とした。


運転席のドアに配置されたエアフィルターは、外気をろ過することで車内の空気の質を向上させる。ボディカラーの成分中の黒色顔料は、空気の質の向上に配慮して、合成顔料を含まない塗料を使用している。

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