アバルト伝説のスポーツカー『1000SP』再来、5台限定生産へ…240馬力ターボ搭載
レスポンス / 2022年10月21日 8時30分
アバルトは10月18日、2ドアのオープンスポーツカーのアバルト『クラシケ1000SP』(Abarth Classiche 1000 SP)を10月20~23日、イタリアで開催される「アウト・エ・モート・ディ・エポカ」で初公開すると発表した。
◆2021年に発表されたワンオフモデルの市販版
クラシケ1000SPは、2021年5月にワンオフモデルとして発表されたアバルト『1000SP』の市販バージョンになる。アバルトが属するステランティスのヘリテイジ部門は、クラシケ1000SPを5台、限定生産する計画だ。
1966年、マリオ・コルッチによって設計されたオリジナルのアバルト1000SPは、軽量でパワフルなスパイダーだった。車名の「SP」とは、「スポーツ・プロトタイプ」を意味する。アバルト1000SPは少量が生産され、欧州のモータースポーツで活躍した。
2009年、アバルトはオリジナルの1000SPを再解釈し、新たなスポーツカーを開発する計画を発表した。オリジナルモデルのデビューから55年後の2021年に、プロジェクトは現実となり、ワンオフモデルのアバルト1000SPが発表された。
◆1966年のオリジナルモデルは最高速220km/h
1950年代後半、アバルトとアルファロメオは協力してスポーツカーを製造した。これは、アルファロメオのエンジニア、マリオ・コルッチに委託されたプロジェクトだった。アバルトの創始者のカルロ・アバルトは、テクニカルディレクターとしてマリオ・コルッチを雇い、コルッチは1966年、アバルト1000SPを生み出した。1000SPは、ヒルクライムや耐久レースで本領を発揮するように設計されており、シンプルで低く滑らかなボディラインが特徴だった。
オリジナルのアバルト1000SPのボディサイズは、全長3445mm、全幅1625mm、全高930mm、ホイールベース2200mmとコンパクトで、車両重量は480kgに抑えられた。排気量982ccの直列4気筒ガソリンエンジンは、最大出力105hp/8000rpmを発揮した。トランスミッションは5速MTを組み合わせ、最高速220km/hの性能を実現していた。軽量でパワフルな1000SPは1966年9月、ニュルブルクリンク500kmでクラス初の国際的な勝利を勝ち取り、アバルトブランドの名声を確固たるものにした。
熟練したエンジニアのコルッチは、チューブラーフレームシャシーのレーシングカーを完成させた。オリジナルの1000SPは、スタイル、パフォーマンス、モータースポーツでの勝利の点で、アバルトのレースの歴史におけるマイルストーンと認識されており、フィアットとアバルトのデザイナーに刺激を与え続けているという。
◆軽量化とエアロダイナミクスを重視
ワンオフモデルのアバルト1000SPは、1960年代のオリジナルモデルに見られた基本的な設計原則を尊重している。何よりも重視されたのは、軽量化。第2の原則はエアロダイナミクス性能だ。最新の設計技術により、1000SPでは大胆なボディラインに、現代のスポーツカーにふさわしいエアロダイナミクス性能を組み合わせることが可能になったという。ユーザーエクスペリエンスの向上を目的とした人間工学により、車両の操作性も追求されている。
アバルト1000SPは、オリジナルモデルの特長的なボディラインと美学を反映しているという。フェンダーのボリュームが大径タイヤを強調しており、曲面で構成されたボディは、ミッドシップにエンジンを積むスパイダーらしいものとした。アバルト1000SPのリアでは、テールライトとエキゾーストパイプが調和することを目指したという。ボディカラーはレッド。フロントフードからリアのボンネットの冷却スロットまで、特長的なエアインテークがボディ各部に配された。
ヘッドライトは、オリジナルの1000SPのコンパクトデザインを踏襲しており、ノーズにポイントライトが採用された。リアから見た時に、車両のワイドさを強調するために、丸いテールライトが装備された。アバルト1000SPは、オリジナルのアバルト1000SPのモチーフに忠実な設計のおかげで、非常に良く似たアイデンティティを維持している、と自負する。
◆アルファロメオ4C用の1742cc直列4気筒ターボ搭載
その一方、オリジナルモデルのチューブラーフレームシャシーは、カーボンファイバー製のセンターセルとアルミ製のフロントを備えたハイブリッドフレームに置き換えられた。
なお、市販版のクラシケ1000 SPには、ワンオフモデル同様、パワートレインにアルファロメオ『4C』譲りの排気量1742ccの直列4気筒ガソリンターボエンジンを搭載する。最大出力は240hp/6000rpmを引き出す、としている。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
1000万円超! 旧車デザイン採用の「グランドアルバイシン」が凄い! ベースはまさかのマツダ「ロードスター」!? フータンの「斬新レトロ」なオープンカーがスゴい!
くるまのニュース / 2024年12月20日 12時50分
-
トヨタ新型「爆速スポーツカー」を高性能化! ド迫力の「新型トムス・バレル」登場! 官能的なサウンドも追求した「新型GRヤリス」用パーツは「ハイパワー仕様」も対応!
くるまのニュース / 2024年12月11日 15時30分
-
6速MTあり! 全長4.5m級の「新型“FR”スポーツカー」発表! 480馬力化の「直6ツインターボ」搭載した「M2」登場し販売店でも話題に
くるまのニュース / 2024年12月3日 22時10分
-
1000万円超え!? ホンダ新型「シビック“タイプR”」公開! 320馬力「直4」×MTのみ設定! 迫力エアロがカッコイイ「グループA」比国に登場
くるまのニュース / 2024年11月25日 20時10分
-
斬新「NDロードスターターボ!?」あった!? 超パワフルな「ターボエンジン」&“6速MT”搭載! わずか4年で消えた“独自デザイン”も素敵なアバルト「124スパイダー」とは?
くるまのニュース / 2024年11月25日 11時10分
ランキング
-
1【美容室】どうせ髪切るし…「寝癖」がひどいまま来店はOK? 直すべきか 本音を現役美容師に聞く
オトナンサー / 2024年12月20日 20時50分
-
2ハッピーセット絵本に「誤植」複数…… マクドナルド謝罪「お詫び申し上げます」
ねとらぼ / 2024年12月20日 19時26分
-
3ゴールド免許だと「違反が消える」ってホント? 5年後の“更新”で「ブルー免許に格下げ」される条件は? 実は難しい「ゴールド維持」条件とは!
くるまのニュース / 2024年12月20日 17時10分
-
4災害時にも役立つ! 「ハンドソープ」の便利な持ち歩き方 警視庁が公開
オトナンサー / 2024年12月20日 22時10分
-
5「ストレス解消方法」ランキング! 2位「好きな食べ物を食べる」…“5200人超”がおすすめする1位は?
オトナンサー / 2024年12月20日 19時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください