【STI】リニアな反応が狙いのフレキシブルパーツ…ワークスチューニング試乗
レスポンス / 2022年11月26日 19時0分
スバル『フォレスターSTI Sport』にSTI Performanceパーツを組み込んだフォレスターはリニアに反応する超絶気持ち良いマシンに進化していた!!(2022ワークスチューニンググループ試乗会。11月10日、モビリティリゾートもてぎ)
◆舵角が安定するので走りやすく楽になる
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スバル直系カスタマイズブランドのSTI。これまでも一貫してきたパーツ作りをしてきた。そのコンセプトが運転が上手くなるクルマ。ステアリング操作の切り始めの微小舵角から、クルマが遅れずに反応することに主眼をおいて取り組んでいる。クルマにはステアリングを切ってから曲がるまでには大なり小なりタイムラグがある。このタイムラグが大きいと、ステアリングを切っているのに曲がらない=怖い、と恐怖感を感じるようになる。雪道が怖く感じるのも、この切ってから曲がるまでのラグが大きいからである。
切り始めてからクルマの反応を大きくするのではなく、STIが取り組んでいるのは切った瞬間から反応すること。遅れて大きく反応すると、「ステアリングを切る」=「反応がない」=「もっと切る」=「大きく曲がった」=「切りすぎたから戻す」=「曲がり足りないからまた切る」というスパイラルに陥る。ステアリングを自然と切ったり戻したりしてしまい、社内は左右に揺さぶられて不快な乗り心地を生み出す。クルマがリニアに反応すればスッと切って、スッと曲がるようになり、自然と運転が上手くなる。同乗者も酔いにくく快適に過ごせるのだ。
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そこでSTI取り組んでいるのが、曲がるときに車体に伝わる力が逃げていく部分をなくすこと。ステアリングを切って曲がろうとすると、サスペンションやブッシュ類がたわみ、サブフレームに力が伝わり、それがボディに伝えられて曲がることになる。このときの力が逃げていく部分を独自のフレキシブルパーツで締めてあげようというのがSTIの考えなのだ。なので補強パーツとして鉄の棒で固めるのではなく、フレキシブルスティフナーの出番。このパーツは内部の強力なスプリングでサブフレームを引っ張る。つねに一方向にテンションを掛けていくことで、曲がるときにサブフレームとボディの接合部に逃げる力を軽減しようという考えなのだ。
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フレキシブルタワーバーも同様。いわゆるタワーバーはエンジンルームにストラット上部を左右に補強バーでつなぐものだが、フレキシブルタワーバーはその棒の真ん中にピロボールが入っていて曲がるようになっている。上下方向の入力は逃しながら、ストラットタワーが開いたり閉じたりする動きは規制することでリニアなハンドリングに寄与する。
今回フォレスターのノーマルと、STI製のフレキシブルタワーバー、フレキシブルドロースティフナーを装着した車両に試乗した。乗り比べてわかるのは、装着車の方は自然と舵角が一定になるということ。同じコーナーを同じように曲がった時、非装着車は無意識にステアリングをわずかに切ったり戻したりしてしまうが、パーツ装着者は舵角が一発で決まる。そのままスーッとスムーズに曲がっていってくれる。まさにリニアに反応してくれるのである。
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クルマがスムーズに反応するようになっていて、いわゆる固める補強パーツを装着したようなどっしりとしたハンドリング感はない。ステアリングの重さも非装着車と変わらず、ステアリングを切った際の反応がスムーズになっている。感覚的に言うなら、挙動がサッパリしている。複雑な動きをしない。ロールして曲がるだけというシンプルな動きになってくれるから乗りやすいと感じられるのだ。
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ほかにもリップスポイラーやサイドアンダースポイラー、エアロガーニッシュ、リヤサイドアンダースポイラーなどで見た目にもスポーティさをアップ。見た目だけでなくSTIのエアロパーツは機能性もポイント。空力的な効果を考えて作られていて、高速道路走行時の安定性アップに貢献。フラットライドに近づけることで、同乗者が酔いにくい乗り心地を実現している。とくにフォレスターでは車高が高いこともあり、そういった乗り心地を高めることに主眼をおいて開発されているのだ。内装も統一したイメージで赤を基調にしたSTIパーツであしらわれ、自然質感を高めてくれている。
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そして、気になったのがマフラー。STIパフォーマンスマフラーは懐かしのスバルサウンドを実現。今回のフォレスターはエキゾーストマニホールドが不等長なので、その低音を控えめにしつつ軽快な音をプラス。その結果、不等長エキマニ時代のスバル車のようなドロドロしたサウンドを実現したのだ。不快感はまったくなく、音のこもり感もないが、ややドロドロしたサウンドは迫力があり気持ち良い。走る楽しさを高めてくれるマフラーなのだ。
STIはそういった走る楽しさ、快適性などを高めるパフォーマンスパーツをリリースしているからこそ愛されているメーカーだと実感することができた。
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