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新型RTG:タイヤ式門型クレーンが川崎港で稼働、将来は水素FCに換装も 三菱重工

レスポンス / 2022年12月25日 6時15分

三菱重工業ならびに三菱重工グループの三菱ロジスネクストは、川崎港向けに新型タイヤ式門型クレーン(RTG:Rubber Tired Gantry crane)「F-ZERO」タイプの初号機2基を納入した。将来的なCNP実現を視野に、港湾の温室効果ガス排出量を低減する。


新型RTGは、従来比で約15%の燃費削減とCO2、NOx、PMの排出量削減を達成した。将来的な水素供給インフラ整備の完了に合わせ、ディーゼル発電機から水素燃料電池への換装も可能だ。


三菱重工業と三菱ロジスネクストが、コンテナターミナルの運営などを手掛ける東洋埠頭から受注したもので、川崎市川崎区の川崎港コンテナターミナルへ納入し、9月から稼働している。


新型RTGは、ディーゼル発電機の小型化によりエンジンの排気量・出力を抑えつつ、従来のハイブリッド型RTGと同容量の蓄電池を搭載可能とした。また、新型エンジンコントローラーによる燃焼制御により、環境省の特定特殊自動車排出ガス規制法の平成26年規制基準値をクリアし、従来型RTGと比較して約15%の燃費削減(三菱ロジスネクストの評価パターン)と、CO2、NOx(窒素酸化物)、PM(黒煙粒子状物質)の排出量削減を達成した。


また、将来的な水素供給インフラ整備の完了に合わせ、ディーゼル発電機から水素燃料電池への換装も可能な構造とされている。


さらに、荷役の際にコンテナの吊下げや移動を担うスプレッダーのワイヤー巻下げ時に発生する回生電力を蓄電池に蓄電し、ワイヤー巻上げ時に再利用することで、燃料消費を抑えCO2排出量を低減する機能を、従来型RTGと同様に搭載している。


三菱ロジスネクストが用意するRTGにはいくつかのタイプがある。標準タイプは、搭載したディーゼルエンジンで発電機を回して交流電気を発電し、巻上げ・横行・走行モーターへ電力を供給するディーゼルエレクトリック方式だ。自動車だとシリーズハイブリッドに分類される。


そして、巻下時の回生エネルギーを利用するハイブリッドタイプがある。エンジンと発電機を小型化し、燃料消費量と排出ガス量を低減を実現した。新型RTGはこのタイプの改良型だ。ほかに、外部設備から電力を給電する給電タイプもある。


三菱重工と三菱ロジスネクストは港湾におけるCO2削減への取り組みを進めている。今回の新型RTG納入を通じ、川崎港が検討するカーボンニュートラルポート(CNP)の実現に貢献する。加えて、グループの総合力を生かして、荷役機器の新モデル開発や既存機器の水素燃料電池化などを推進し、港湾物流におけるソリューションを提供していく。

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