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新車のベスパも30万円以下!? バイク館が取り揃えるアジア産「輸入新車」の魅力とは

レスポンス / 2023年1月5日 17時0分

◆バイク館が取り揃える「輸入新車」の魅力とは


メディア向け試乗会というと通常は、メーカーやインポーターが主催するものだ。ところが昨年暮に参加した輸入車試乗会は、さまざまなブランドの新車および中古車を扱う「バイク館」の主催だった。


ブランドはホンダ、ヤマハ、ベスパなどお馴染みのものと、ヒーローのような聞き慣れないものがあるが、共通しているのは排気量が125~200ccで、メーカーやインポーターの正規ラインアップにはない車種。つまり今回試乗したのはいわゆる並行輸入をされた「輸入新車」というわけだ。


とはいえホンダ『モンキー』や『ダックス』、ヤマハ『トリシティ』はタイで作られているし、BMWやKTMのエントリーモデルはインド製であるが、どれも多くのライダーが乗っている。クルマと比べると、アジア生産に特別な意識を持たないユーザーが多いと感じている。


バイク館イエローハット川越L&Iセンター商品部商品課の新井雄介さんによると、輸入業務は1991年の創業直後から手掛けており、2021年10月に51cc以上にはABSの装備が義務付けられたこともあり、現在はABS採用が進んでいるインド製がメインになっているという。


バイクブームで長期化する新車の納期、それにともなう中古車の高騰に対するひとつの解として、同社は低価格な輸入新車の魅力をアピールする。どの車種を輸入するかは、現地に行って決めることもあるそうで、最初は小ロットで入れ、軌道に乗ったら増やしていくパターンが多いとのこと。最近は大型のクラス同様、アドベンチャータイプが人気だそうだ。


新型コロナウイルス感染拡大にともない、二輪車の販売が好調というのは、業界各所で聞く。バイク館でも通勤需要が増えたそうで、コロナ禍前と比べると2~3割、販売台数が増えているとのことだった。


インド最大手のバイクメーカーHEROの『X-PULSE200 4V』

ユーザーは初心者からベテランまで、女性を含めて千差万別で、年齢は30代が中心。任意保険を自動車保険の特約でカバーできる125ccが以前は人気だったが、最近は高速道路も乗れる150ccクラスも注目されているという。


気になる輸入新車のアフターサービスについては、2年保証を付けており、パーツは消耗品を中心に約1800点の在庫を持ち、整備については全国62店舗で対応している。


◆試乗して体感したアジア産バイクの実力


今回乗ったのは6台。舞台は埼玉県内の自動車教習所だった。ホンダは『WINNER X 150』と『CB190SS』を選んだ。


WINNER X 150は、スーパーカブ系のフレームに水冷エンジン、6速トランスミッションを組み合わせるという、アジア独自のスタイル。ニーグリップができないことに加え、ハンドルがかなりクイックなので、操縦には慣れが必要だったが、エンジンは音を含めて気持ちよく、街乗りでも楽しめそうだった。


CB190SSは空冷エンジンを積んだレトロタッチのスポーツモデルだが、『GB350』と比べるとサイドカバーやマフラーなどスポーティな要素も入れてあって新鮮。丸型メーターはアナログとデジタルのコンビだ。適度な前傾ポジション、力のあるエンジン、しっかりしたフレームなど、バランスの良さはホンダならではだった。


人気のネオクラも30万円台から。左がヤマハ『FZ-X』、右がホンダ『CB190SS』

ヤマハは『FZ-X』と『YZF-R15M』に試乗した。空冷149ccエンジンを積むFZ-Xは、『XSR700/900』の弟分といった雰囲気で、さきほどのCB190SSよりモダン。ポジションは予想以上に殿様乗りだったが、車体は剛性感が頼もしく、「ハンドリングのヤマハ」というフレーズが当てはまる走りだった。


水冷エンジンのYZF-R15Mは、クラッチ操作が不要なクイックシフターを組み合わせるなど、ヤマハの頂点『YZF-R1M』を彷彿とさせる内容。前傾の強い姿勢に驚きながら走り始めると、身のこなしは鋭すぎず、足回りはしっとりしていて、もう少し広いフィールドが似合いそう。だからこそ適度なパワーは安全性という面で好ましい。


ベスパにも乗った。インドで生産される『VXL125』だ。 外観はデザイン、クオリティともにベスパそのもの。走り出しても、小径ホイールと高めの着座位置が生み出す独特の走り、モノコックボディならではのエンジンの鼓動がそれっぽく、これが日本の125ccスクーターと同等の価格(26万9000円)で手に入るのは魅力だと思った。


最後に紹介するのはインドのヒーロー『X-PULSE200 4V』。インド最大手のメーカーだそうで、2022年秋から輸入を始めたという。ホンダとの合弁会社がルーツということもあり、予想以上の完成度。エンジンの吹け上がりや回転落ちはゆったりしているが、回り方はスムーズで、フレームはしっかりしていて、コーナーでも安定していた。


◆ビギナーからリターンまで、あらゆる人に勧められる


最初に書いたように、現在はメーカーやインポーターのラインアップにも東南アジアやインド製の車種があるので、試乗する前からそれほど心配はしていなかったが、実際に数台に乗って、「これなら大丈夫」という気持ちになった。


ここで紹介するような車格であれば、車検はないので維持費は安く、適度なサイズとパワーは本人だけでなく家族にとっても安心だ。何より価格も手頃で、今回紹介したモデルもすべて30万円前後に収まる。ビギナーからリターンまで、あらゆる人に勧められるカテゴリーだと感じた。


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