シトロエン『C5 X』PHEVに新グレード、EVモードは62km…欧州設定
レスポンス / 2023年2月6日 11時45分
シトロエンは2月1日、ブランド最上位のクロスオーバー車『C5 X』(Citroen C5 X)のプラグインハイブリッド車(PHEV)、「C5 X プラグインハイブリッド」に、欧州で新グレードの「180 e-EAT8」を設定すると発表した。
◆PHEVシステム全体で180hpのパワー
180 e-EAT8は、既存の「225 e-EAT8」の下に位置するPHEVの新グレードだ。180 e-EAT8のPHEVパワートレインは、エンジンが225 e-EAT8と同様、直噴1.6リットル直列4気筒ガソリンターボ。ただし、最大出力は180hpから、180 e-EAT8では150hpに抑えられる。
エンジンと8速ATの間にレイアウトされるモーターは、225 e-EAT8と同様、最大出力110hp、最大トルク32.6kgmを引き出す。システム全体のパワーは、225 e-EAT8の225hpに対して、180 e-EAT8では180hpに抑えられた。
180 e-EAT8のバッテリーは、225 e-EAT8と同様、蓄電容量12.4kWhのリチウムイオンだ。EVモードの航続は、最大で62km(WLTPサイクル)に到達する。EVモードの最高速は135km/hとした。
◆「シトロエン・アドバンスト・コンフォート・アクティブ・サスペンション」
アーバンサイクルでは、EVモードの航続は最大71km まで伸びる。バッテリーは出力7.4kWのチャージャーを利用して、およそ1時間40分で充電できる。CO2排出量は27g/kmとした。
日常的に eコンフォートモードとエレクトリックモードでの走行を組み合わせることにより、室内の静粛性をさらに高めることができるという。
225 e-EAT8と同様、180 e-EAT8にも、「シトロエン・アドバンスト・コンフォート・アクティブ・サスペンション」を搭載している。3つのモードから選べるサスペンションコントロールシステムは、「プログレッシブ・ハイドロリック・クッション」の効果を高める。走行中のダンピングを弱めるとともに、コーナリング中には効率的なサスペンションの動きを追求した。シトロエンによると、路面の上をまるで飛んでいるかのようなフィーリングを実現しているという。
◆半自動で車線変更が行えるように
今回から欧州向けC5-Xの全車に、先進運転支援システム(ADAS)の「Highway Driver Assist 2.0」を導入した。複数の新機能を追加することで、レベル2の部分自動運転が、さらに一歩前進しているという。
新機能のひとつが、半自動の車線変更だ。70~180km/hの速度域において、前方の車両を追い越して、元の車線に戻る操作を支援する。また、制限速度標識を早期に読み取ることにより、ドライバーが制限速度に合わせるための加減速をスムーズに行えるように支援する。ステアリングホイールには、ドライバーが握っているかどうかを判断するグリップセンサーが追加されている。
アダプティブ・クルーズ・コントロールとストップ&ゴーを組み合わせた「ハイウェイ・ドライバー・アシスト」や、「レーン・キーピング・アシスト」では、ドライバーに代わって、車両が速度や進路をコントロールしてくれる。この他、ロングレンジブラインドスポットディテクション、後退時の危険を検知するリアクロストラフィックアラート、タッチスクリーンタブレットに外部環境を表示して操作を容易にするトップ360ビジョン、キーを持ったドライバーが車両に近づいたり離れたりするだけで、自動的にドアをロック&アンロックするプロキシミティハンズフリーアクセス&スタートなどを装備している。
◆インフォテインメント「My Citroen Drive Plus」
全車に、コネクティビティを重視したシトロエンの新しいインフォテインメントインターフェース「My Citroen Drive Plus」を装備した。12インチHDタッチスクリーン、4つのUSB Type-Cソケット、ワイヤレススマートフォン充電を備え、クラウドを介してリアルタイムに更新され、スマートフォンをコードで接続しなくてもミラースクリーンが表示される。タブレット端末と同等の環境を実現しているという。
カスタマイズ、お気に入りの表示設定、ホーム画面のウィジェットなど、タッチスクリーンのタブレットのようなインターフェースを採用している。このシステムには、音声認識機能も搭載されており、パーソナルアシスタントのように作動するという。
拡張ヘッドアップディスプレイは、フロントガラスに映し出されるフルカラーの大型ヘッドアップディスプレイで、AR(拡張現実)テクノロジーを導入している。ドライバーは、速度から電話、ナビゲーションまで、前方の道路から目を離すことなく、必要な情報を得ることができる、としている。
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