アルコール検知器の自動送信システムで法令遵守をより簡単に! ケンウッドから「記録・通信型“CAX-AD300”」登場
レスポンス / 2023年3月31日 22時20分
ドライバーの酒気帯び運転への法規制が厳しくなる昨今、JVCケンウッドからアルコール検知機「CAX-AD300」の発売や、それに関わる連携用のシステムの提供などが始まっているので新商品&システムの概要についてチェックしてみた。
◆事故がなくならず罰則強化が続く、アルコールと自動車の関係
改正道路交通法が2022年4月より段階的に実施されていて、中でも安全運転管理者に対して運転者の運転前後に酒気帯びの有無の確認と記録が義務化されることになったことは事業所にとっては大きな変化となった(2022年10月1日からの施行を予定していたアルコール検知器の使用義務化に係る規定については最近のアルコール検知器の供給状況などを踏まえ対応を検討中)。現時点では義務化は延期されているものの、いわゆる酒気帯びの有無をアルコール検知器を使って確認することが義務化されることが検討されているのだ。
このような道路交通法の改正に合わせてJVCケンウッドが運転者(ドライバー)のアルコール濃度の測定結果などを管理者のPCにメールで自動送信する機能を持った記録・通信型アルコール検知器「CAX-AD300」をリリースしている。
◆第三者目線で飲酒運転を検知できる、今後の運行管理に必須アイテム
同モデルは息を吹きかけて測定を行うことでアルコール濃度を測定できる機能を備えるアルコール検知機であり、さらに通信型と呼ばれるモデルだけに測定データはBluetooth接続したスマートフォンと連携してデータを自動送信することが可能。またスマートフォンで撮影した運転者の顔写真を自動撮影して、測定結果と測定情報(写真データなど)を合わせて自動で管理者のPCへとメール送信することができるシステムになっているのも特徴だ。測定に用いるのは高精度・高品質な日本製電気化学式ガスセンサーを採用し、アルコール以外の成分に干渉されにくい精度の高い測定が可能なのも同モデルの特徴となっている。本体メモリーには9999人分のID登録と3000件の測定履歴を記録・保存することができる。
スマートフォンと連携すれば検査と同時に測定者の顔が自動撮影・記録するシステムとなっていることもポイントのひとつ。なりすましによる測定を未然に防止することができるのもこの機能によるところが大きい。また写真撮影やメール送信なども自動で行うことから運営管理も非常にスムーズに行えるのが利点となった。
加えて運用の用意さもこのモデルの特徴のひとつ。管理者側には測定結果と測定者情報を管理しやすいようにPCの管理ソフトウエアを用意。アルコール濃度の測定を行ったすべての運転者からの測定結果を運転者ごとのIDと照合して測定履歴によって管理できる使い勝手がよく業務の効率も上がるシステムとしているのだ。
◆アルコール検知を既存のシステムに連携、導入ハードルを下げて安全性をアップさせる
さらにJVCケンウッドでは車両の運行管理システムを展開する事業者などに向けて、アルコール検知器と既存のシステムとの連携可能にする「アルコール検知器サービス連携パッケージ」も用意。アルコール検知器である「CAX-AD300」による測定データを、サーバー間のAPI連携によって既存の運行管理システムに連携することができるため、事業者は既存の運行管理システムにスムーズにアルコール検知サービスを組み込んで運用することが可能になる。またクラウド型の点呼・勤怠管理システムを導入している企業に向けて、「CAX-AD300」とクラウド型の点呼・勤怠管理システムとの連携も開始している。いずれも事業所の安全運転管理者の業務を既存のシステムに統合して、新たに必要となるアルコールチェックをより使いやすくするためのシステム連携も完備した。
一方ではアフターサービスの体制も整えている。記録・通信型アルコール検知器「CAX-AD300」を使用していく中でセンサー寿命を迎えた際に端末のセンサー交換・感度調整を行う「再生事業センター」も設置(2023年夏を目処に設置予定)。
道路交通法の改正により喫緊の課題となっているアルコールチェックの義務化。JVCケンウッドでは「CAX-AD300」の販売からアフターサービスまでを一貫して手がけ、これからのアルコール検知機の運用をサポートしていくこととしている。ドライバーを抱える事業所でこれらの製品&システムを利用することで、スムーズで信頼感の高いアルコールチェックの運用が可能になるので注目してみよう。
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