簡単に数十馬力UP! 春のドライブをより楽しめるチューニング~カスタムHOW TO~
レスポンス / 2023年4月1日 6時30分
パワーアップチューンにも手軽なものからエンジン本体をいじるようなハードなものまでいろいろある。ならば、簡単にパワーアップができるパーツでサクッと春のドライブを楽しんでみてはどうだろうか
◆圧力センサー系チューンなら
多くの車種でサクッとパワーアップ
エンジンパワーを増やすには、燃やす空気の量とガソリンの量を増やさなければ、そもそも爆発力は強くならない。そのためパワーアップといえばボアアップなどの排気量アップがされてきた。エンジンの排気量を増やすことでたくさんの空気を取り込んで、それに合わせてガソリンを噴射することで爆発力を大きく強くする。それによって加速力をアップさせるのだ。
ほかにもエンジンに空気を送り込むカムシャフトを交換することで、バルブを長い時間開いたり、バルブを大きく開かせることでエンジンにたくさん空気を入れる方法もあった。いずれも物理的に手を加える必要があり、大きなコストと時間が掛かるチューニングだった。
そこで普及したのがターボ車に於けるブーストアップだ。エンジンに空気を強制的に送り込むターボの圧力を高めることで、エンジンにより多くの空気を押し込むことができるのだ。もっとも簡単なチューンとしては、この圧力センサーの数字を変えるタイプのECU装着チューニングだ。HKSの「パワーエディター」などがそれで、圧力センサーとECUの間に割り込ませるタイプのチューニングパーツ。
クルマ側に本来よりも低いブースト圧を認識させることで、ノーマルよりもブースト圧引き上げることができる。しかし、大幅なブーストアップはできないが、それでも車種によっては数十馬力の向上が見込める。サクッと取り付けてパワーアップが可能。
ECU書き換えチューンが確立されていない車種でも施工できることが多い。GRヤリスなどはその典型で、まだECU書き換えチューンが浸透していないが、パワーエディターで手軽に最高出力を高めることができるのだ。
◆ECU書き換えによるチューンが
王道でありコスパに優れる
可変バルブタイミング機構が普及してからは、エンジン制御コンピュータを書き換えることで、バルブがたくさん開くようにして空気をたくさん入れるチューニングが流行した。これがECU書き換えである。ターボ車であればブースト圧を高め、それに合わせて噴射する燃料を調整する。それによって飛躍的なパワーアップが可能なのだ。
NA車でも可変バルブタイミング機構をコントロールし、点火タイミングや燃料の噴射量などを調整することでパワーアップが可能。ざっくり言えば10~15万円ほどのコストで10~15%ほどの出力アップが可能なのだ。しかも、施工は最短で数十分。ECUデータを書き換えるだけで済む。そこから1台ずつ合わせ込む「現車合わせ」という作業をすると数時間から数日掛かることもあるが、それでもその程度。金額もECU書き換え+5万円程度のことが多いのだ。
このECU書き換えをもっとも手軽に可能にしたのがHKSの「フラッシュエディター」だ。これは車種別データの入ったフラッシュエディターを車両側のOBDコネクタに接続。そこでECUデータの書き換えを行うというもの。速度リミッターを外すだけのデータや、チューニングデータが入れられていて、ユーザー側でもその入れ替え作業も可能なのだ。
メリットは10万円以下という手頃な価格で、ECUチューンが可能なこと。いわゆるターボ車のブーストアップや、NA車のECU書き換えチューンであれば、十分な効果を持つ。さらにフラッシュエディターがあればリーズナブルな価格での現車合わせも可能。パワーライター店というHKS認定ショップではフラッシュエディターを使って、各車に合わせたデータに変更することができ、最大限のパフォーマンスを引き出すことができるのだ。
またノーマル戻しができるメリットも大きい。ディーラーに入庫の際、通常は問題ないがディーラー側でいろいろとチェックをしたりする。そのときにECUチューンが問題になることもある。フラッシュエディターであれば、入庫前にユーザー自身でノーマルデータに戻して入庫。クルマが返ってきたら再びチューニングしたデータに戻すということもできるのだ。
パワーアップチューンには手軽なものもある。しかし、根本的にクルマが正しく健康な状態でないとハッキリとした効果は現れないし、不調になることもある。まず、オイルは当然適正な距離で交換することはもちろん、エアクリーナーフィルターは新品に。プラグもできれば新品に。下手に熱価を上げると不調になることもあるのでノーマル熱価でOK。最低限でもそれくらいのメンテナンスを行ってからパワーアップを楽しんでもらいたい。
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