M印のプレミアムなリッタースポーツが目白押しのBMWモトラッド…東京モーターサイクルショー2023
レスポンス / 2023年4月11日 21時0分
今年誕生から100周年を迎えたBMWモトラッドのブースには、人気のアドベンチャーから迫力のクルーザー系、電動スクーターまで幅広くラインアップ。これまで培ってきた集大成を披露する場となっていた。
◆まるでサメの口のような大型ウイングレット搭載の『M1000RR』
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2023年モデルで一番の注目は『M1000RR』をはじめとしたスポーツバイクカテゴリーだろう。BMWモトラッドとして初のMモデル、M1000RRは2021年に登場したが、早くも2023年モデルで刷新されたのである。日本初公開となった同車でまず目を引くのが従来型よりも大型化されたウィングレット。走行中のダウンフォースをより高めた設計とされるが、まるでサメが口を開けて獲物を捕獲するかのような迫力あるデザインとなっている。
風洞実験およびレーストラックでのテストを繰り返すことで設定されたフェアリングはウィングレットのみならずスクリーン形状等もトータルでデザインされており、それはライダーが乗車した状態でより威力を発揮するような設定とされている。
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これらの要素によりエンジンパフォーマンスは変わらないながら、最高速は306km/hから314km/hへと向上している。ちなみにM1000RRに採用されるエンジンは『S1000RR』とはピストンをはじめ、コンロッド、カムシャフト等多くのパーツが異なり、よりハイパフォーマンスなものとなっている。
また、フェアリングのみならず、フロントフェンダーにはブレーキ周りを冷却するブレーキダクトを装着。安定したブレーキパフォーマンス。ひいては戦闘力の向上に繋げている。これらの装備の大きなメリットはサーキットでのみ感じられるものとはわかっていても、そこから放たれるオーラは多くのライダーにとって垂涎ものであろう。
◆実は上質な走りをしてくれる『M1000R』
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S1000RRのネイキッド仕様ともいえる『S1000R』のM仕様と言うべきか、M1000RRのネイキッド仕様と言うべきか、Mを冠した2モデル目となるニューモデル『M1000R』もステージ上に展示された。
M1000Rに採用されるエンジンは2本ピストンリングを採用したレース向けとも言えるM1000RRからではなく、新型となるS1000RRから譲り受ける。ベースモデル的位置付けとなるS1000Rでは低中速重視のカムシャフト等の採用によりストリートでの扱いやすさを身につけていたが、こちらは可変バルブタイミングシステム、シフトカムを採用することにより、公道におけるトルクフルな走りと同時に、トップエンドでの凄まじいほどのパワーも両立している。
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電子制御されたサスペンションも最新バージョンに。高度化したライディングモード等とあいまって、ジェントルにも、ワイルドにも走行することが可能となっている。また、ネイキッドスタイルによる高速域でのフロントエンドの荷重不足に対処するウィングレットを備えるのも新しい。デザイン上でも大きなインパクトを与えるものであるが、220km/hで約11kgのダウンフォースを発生させる。また、超高速域だけでなく100km/h程度からも感じられるフロント周りの落ち着きもサポートするという。
ハイスペックさばかりがフィーチャーされがちであるが、その実。低速域から高速域まで快適かつ上質な走りを披露するスーパーネイキッドマシンとなっている。
◆大型ウイングレットを搭載した『S1000RR』
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最新型S1000RRのトピックはやはり外見上のウィングレットであろう。300km/hで約17kgのダウンフォースを発生。従来型のM1000RRにも似ている形状であるが、これはこのマシン専用に新たにデザインされたものとなっている。
エンジンは従来型を踏襲するものの、エアボックス形状やECUのアップデートにともない3馬力向上して210馬力を発生。フレームも改良され、剛性コントロールを最適化するとともに、スイングアームピボットの調整機構も装備。また、フォークオフセットやキャスター角も変更と細かいチューニングが多数施されている。
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6軸IMUを採用した電子制御もさらにアップデートされると同時に市販モデルとしては初となるステアリングアングルセンサーを装備。立ち上がりでのスライドコントロールの、ブレーキング時における進入スライドをもコントロールする機能が追加された。
電子制御テクノロジーの先駆者的存在のBMWであるが、その技術をひけらかすだけにとどまらず、より自然にライダーの操作に寄り添うコントロール性を身につけている。驚異的にパワフルで速いこれらのマシンであるが、クルーズコントロールやグリップヒーターなど、速く走るだけではない快適装備を備えているところにBMWが持つオールラウンド性とともに恐ろしいほどの底力を感じるのである。
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