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シトロエンが移動の未来を提案、載せ替え可能な3種類の「ポッド」発表…上海モーターショー2023

レスポンス / 2023年5月1日 19時0分

シトロエン(Citroen)は、上海モーターショー2023において、車台のみのEVの上に組み合わせる載せ替え可能な3種類の「ポッド」を初公開した。自動運転で移動できる次世代モビリティサービスの提案だ。


◆フランスの香水がモチーフの「コージー・カプセル」


載せ替え可能な3種類の「ポッド」は、中国人のライフスタイルニーズに合わせて設計された。3種類のポッドは、それぞれ「コージー・カプセル」、「イマーシブ・エアー」、「ワンダー・カフェ」と命名されている。


コージー・カプセルは、最大2名が乗車可能で、プライベートな移動体験をもたらす。朝の通勤時にはリラックスでき、帰宅時には1日の疲れを癒すことが可能。このポッドのデザインは、フランスの香水に着想を得ているという。


透明なシェルの内側には、オレンジ色の卵の殻のようなシートをレイアウトした。このシートは、フルフラットにできる。人間工学に基づいた設計とアルカンターラを使ったソフトタッチトリムが、シトロエンの「アドバンスド・コンフォート・テクノロジー」を表現している。


◆移動中のエンタメを追求した「イマーシブ・エアー」と「ワンダー・カフェ」


イマーシブ・エアーは、楕円形のフォルムを備えた多人数乗車できるポッドだ。外装はダークグレーズに、メタリックな輝きを放つパラメトリックパターンを組み合わせた。視認性とプライバシーを両立させるスライディングドアとパノラミックウインドウを装備した。乗員は、音楽を聴いたり、歌を歌ったり、ビデオゲームをしたり、映画を見たりして、移動の時間を楽しむことができる。


このポッドは、車内に一歩足を踏み入れただけで、没入感のある世界へ乗員を導く。インテリアのムード照明がカラオケやゲームを盛り上げ、サラウンドサウンドとシンクロするデジタルアニメーションが、没入感を高めている。デジタルアニメーションは、再生される音楽に合わせて、グラフィックが変化する。4Kディスプレイ、ムード照明、天井にマイクが装備されている。ラウンジシートは、シトロエンのコンフォートスタンダードに照らして、人間工学に基づいて設計された。柔らかいクッションで、リラックスできるという。


ワンダー・カフェは、2名の乗員が料理や飲み物を味わいながら移動できるオープンエアポッドだ。他の2つのポッドとは異なり、都市の風を感じながら移動を楽しめるオープンタイプのポッドになる。 360度見渡せる対面式のシートを装備した。


シートの背もたれはポッドの足元まで伸びており、クッションはカーブして床とつながっている。ドアがないため、乗降性に優れるという。HMI一体型のテーブルディスプレイで注文して、セルフサービスでフードやドリンクを購入できる。


◆電気モーターを内蔵した球面タイヤで全方位に移動


それぞれのポッドの土台部分になるのは、シトロエンが次世代モビリティテクノロジーの共通車台として開発した「スケート・モビリティ・コンセプト」だ。スケート・モビリティ・コンセプトは、提携先のサービスに応じて、それぞれの用途に適したモビリティツールとして開発された。スケート・モビリティ・コンセプトの上にポッドを袈装し、専用道路を走ることで、都市中心部をスムーズかつ適切に移動することができる。バッテリー、電気モーター、レーダーやレーザーなどを搭載しており、モーター駆動により自動運転で走行する。市街地での移動に特化しており、最高速は25km/hに制限されている。


スケート・モビリティ・コンセプトには、「PHC(プログレッシブ・ハイドローリック・クッション)」を装備した。これにより、移動中の快適な乗り心地を追求する。グッドイヤーが開発した「Eagle360」タイヤは全方向性で、小型の電気モーターを内蔵した球面タイヤで構成されている。このタイヤにより、車体を360度、自由に移動させることが可能になるという。


なお、スケート・モビリティ・コンセプトはオープンソースで、シトロエン専用の技術インターフェースを遵守すれば、誰もがサービス部分のサービスポッドを開発することが可能、としている。

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