カワサキ初の電動モーターサイクル、『Ninja e-1』と『Z e-1』を導入 10月以降順次
レスポンス / 2023年9月21日 20時0分
カワサキモータースは9月21日、カワサキ初となる電動モーターサイクル『Ninja e-1』『Z e-1』を発表。10月以降、導入国で順次販売を開始する。
「1st Kawasaki e-Motorcycle」をコンセプトに開発したNinja e-1とZ e-1は、EUのA1ライセンス(125cc以下かつ最高出力11KW以下)に対応する。最高出力9kW(12ps)を発揮するコンパクトな電動モーターと軽量なフレームの組み合わせにより、優れた加速性能と軽快なハンドリングを実現。電動モーターサイクルであっても変わらないカワサキらしい「Fun to Ride」と、排ガスを出さず熱や振動の少ないクリーンな乗り心地を提供する。
Ninja e-1はフルカウルを装着したスポーティなスタイル、Z e-1はアグレッシブなストリートファイタースタイルとし、それぞれNinjaシリーズ、Zシリーズの新たな仲間として加わる。登り坂などで短時間の出力向上を可能にする「e-Boost」や、駐輪時など極低速の移動に役立つ「ウォークモード」など、電動モーターサイクルならではの機能も採用。また、取り外し可能なリチウムイオンバッテリーは家庭用コンセントからの充電が可能で、一回の充電あたり72kmの走行距離を実現した。
◆最高出力12ps、航続距離は72km
パワーユニットは、クリーンかつ静粛性の高い定格出力5kW(最高出力9.0kW)のコンパクトなブラシレス電動モーターを搭載。クイックなレスポンスと低速域での力強さを生み出し、発進加速の鋭さや扱いやすさに貢献している。また、取り外し可能なリチウムイオンバッテリーを2個搭載。取り外したバッテリーは専用充電器で家庭用コンセントから充電できるほか、バイクに搭載したまま充電することもできる(要専用アダプター)。一回の充電あたりの走行距離は72km。バッテリー1個あたりの充電時間はフル充電(0%から100%)で約3.7時間、部分的な充電(20%から80%)では約1.6時間だ。
走行モードは通常走行のための「ROAD」と、出力を制限してバッテリーの消耗を抑制する「ECO」の2モードを用意する。走行モードは左側ハンドルのモードスイッチで選択。スロットルを完全に閉じた状態であれば、走行中でも変更できる。
また、短時間の出力向上を可能にする「e-Boostは」機能を搭載する。作動時はスロットルを開けた時の加速がより強くなり、最高速度が向上。オーバーヒート防止のため、作動時間は15秒間に制限。e-Boost解除後、一定時間の経過により、再び使用可能となり、条件が整えば走行中、発進時のどちらでも使用できる。
さらに駐車時などに便利なウォークモード機能を搭載。ウォークモード時にスロットルを開けると約5km/hで前進する。また、スロットルを全閉位置からさらに戻すと約3km/hで後退。極低速の移動に役立つ。
◆Ninja H2と同じ軽量トレリスフレームを採用
カワサキのフラッグシップモデル『Ninja H2』と同様のトレリスフレーム構造を採用。400ccクラスのフレームをベースとし、同クラスのエンジンよりも小さなモーターを搭載するためフレームを強化。また、モーターを車体の低い位置に搭載することで低重心化。剛性バランスを最適化したフレームと、車体構成にあわせて最適なセッティングを施したサスペンションにより、軽快かつ安定性の高い、ライダーフレンドリーなハンドリングを実現している。
ブレーキシステムは大径φ290mmディスク&デュアルピストンキャリパーのフロントブレーキと、φ220mmのディスク&デュアルピストンキャリパーのリヤブレーキにより、高い制動力を発揮。また、フルサイズの17インチホイールとスリムなタイヤが、電動ならではの力強い加速に対応しつつ軽快で俊敏なハンドリングに貢献している。
また、ハンドル、シート、ステップの位置関係を最適化し、幅広い体格のライダーや、さまざまなライディングシーンに対応する、快適なライディングポジションを提供。シート高は785mmで、足つき性の良いスリムなシートデザインを採用している。
◆電動モデルならではのスタイリッシュなデザイン
Ninja e-1は、Ninjaシリーズ共通となるイメージのフルカウルデザインを採用。スポーティなボディワークに加え、高級感あふれる仕上げによりワンランク上のモデルに匹敵する存在感を実現している。また、通常排気管が配置されるカウル下部をスリム化することで、シャープでコンパクトなイメージを創出。灯火類はすべてLEDを採用し、上質な外観に貢献している(Z e-1も同様)。
Z e-1は、Zシリーズのアグレッシブさと電動モデルの未来的な表現をバランスよく組み合わせたスタイリングとした。エンジンと排気管が存在しないことにより、最低地上高を高く取ったデザインとし、コンパクトなイメージをより強調。また、従来ラジエターが装着されている部分にはヘッドパイプカバーを装備し、シャープなスタイリングを実現している。
両モデルは先進的で高級感のある4.3インチのフルデジタルTFTインストゥルメントパネルを搭載。EVモデルならではの表示機能として、ライディングモードインジケーター、e-Boostゲージ、バッテリーパック温度計、バッテリーパック充電レベルゲージ、ギヤポジションインジケーター(N, D, F, R)、瞬間電費、平均電費などのほか、従来のモーターサイクルでも必要とされる様々な機能表示も備えている。また、アプリ「RIDEOLOGY THE APP MOTORCYCLE」を介してスマートフォンに接続でき、GPS経路情報や車両走行情報の記録をはじめとした、多彩な機能を利用できる。
このほか、従来のモーターサイクルでは燃料タンクだった部分には、グローブなどの小物を収納できる容量5リットルのストレージボックスを配置している。
なお、日本仕様の発売時期や販売価格、諸元等詳細な情報については決定次第、アナウンスされる。
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