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ヨコハマタイヤが見せる未来のタイヤ技術“硬度可変スタビライザー”とは…ジャパンモビリティショー2023

レスポンス / 2023年10月29日 10時30分

タイヤの近未来を感じさせる先進の技術をジャパンモビリティショー2023のブースで紹介したヨコハマタイヤ。新発想のタイヤ技術に加えてタイヤの状態を知るセンシング技術なども注目された。


ヨコハマタイヤのブース前面に設置されたタイヤには何やら見慣れない内部構造が設置されている。Future Sport Tireとネーミングされたそのタイヤ、説明員にその正体を聞いてみると驚きの事実が判明した。この技術はタイヤの中に硬度可変スタビライザーと呼ばれる樹脂製のフレームを取り付けることで、タイヤの硬さ/柔らかさを自在にコントロールできる技術だというのだ。


その仕組みはこうだ。硬度可変スタビライザーは電気信号で硬度をコントロールできる特性を持っている素材、それをフレーム状にしてタイヤ内部に仕込んでいるため、スポーツ走行したいときにはハードに/普段はしなやかな傾向にコントロールできるというもの。さらにコーナリング時には荷重がかかる外側のタイヤをハードにするなど状況に応じてタイヤの硬さを変えることができる技術だ。タイヤ内部に取り付けたセンサーで内圧や振動、摩耗状態などをセンシングして、状況に合わせて最適なタイヤの硬さをコントロールすることも想定されている。目下同社で開発中の技術のため、細かな部分のメカニズムや素材などはまだ開示されていなかったものの、タイヤの未来を考える上でひとつの方向性を示すものとなったのは事実だろう。


次に注目したのはセンシング機能を搭載したセンサータイヤだ。TPMSに代表されるタイヤのセンシング技術は日進月歩となっているが、ヨコハマタイヤが提案したのはIntelligent Tire Mounted Sensorと呼ばれる技術。小さなセンサーをタイヤの内壁に取り付けることで、タイヤに関わるさまざまな情報をセンシングするこの技術。ブースにはセンサーを設置したタイヤがセットされ横には小さなハンマーが用意された。これでタイヤのトレッド面を叩くことで振動をセンシングして波形として出力することができることをデモしていて、この振動を解析することでタイヤの摩耗などを判断できるとしているのだ。


この技術を利用すればタイヤ管理をセンサーに任せ、安心してローテーションの時期やタイヤ交換時期を判断できるようになりそうだ。もちろん内圧、温度などのTPMSの機能も兼ね備え、タイヤを一元的に管理できるセンサーとなっている。


さらにタイヤの設計、製造にAIを用いるHAICoLab(ハイコラボ)と呼ばれる設計思想も紹介された。人の感覚などをデータとしてAIが分析することで、より満足緯度の高いタイヤを最短距離で設計できるようになる設計の考え方も披露された。


EVや自動運転を見据えて代わりつつあるタイヤの世界。センシングや快適性をさらに高めるための技術的な革新が起こりつつある時期に来ているようだ。次世代のヨコハマタイヤのモデル群にも期待したい。


★ジャパンモビリティショーは、従来の東京モーターショーにモビリティの枠を超えて他産業やスタートアップなども加わり、装いを新たに開催するもの。一般公開は28日から11月5日まで、主催は日本自動車工業会。


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