50ccスーパーチャージャー搭載、世界最速の“原付”が記録更新
レスポンス / 2023年12月6日 19時30分
スーパーミニマムチャレンジレーシングチーム(SMC)は11月22日・23日、大潟村ソーラースポーツライン(秋田県南秋田郡大潟村)にて、「NSX-52(50cc+スーパーチャージャー)」の公開テスト走行を実施。原付での世界最速記録を大幅に更新した。
SMCは、日本の精密微細加工業のオールスターチームとタッグを組み、世界最小のスーパーチャージャー付き50ccレーシングエンジンとターボ付き125ccエンジンをプライベートチームで開発。2019年、米国で開催されたFIM/AMA公認レース「ボンネビル モーターサイクルスピードトライアル(BMST)」で、監督兼ライダーの近兼拓史氏は、「NSX-51」と「NSX-02(125cc+ターボ)」の2台で合わせて6つの世界最速記録を達成した。その後、記録更新を目指しマシンを改良したが、コロナ禍などによりBMSTは2023年まで開催中止。今回、2024年BMST参戦に向け、改良型マシンNSX-52のシェイクダウンと実力テストを兼ね、国内初公開テスト走行を実施した。
公開テスト走行では全長5kmの直線コースを同サーキットコース内に特別に設定。レーザー測定器で距離を計測、光電管とスピードガンを設置し、精密な計測を行った。その結果、NSX-52は近兼氏自身がBMSTで記録した世界最速記録を幾度と更新。非公認ながら、400mの計測区間平均速度は、2019年に記録した世界最速記録を15km/h以上更新する117.05km/hをマークした。今回のテストでは、エンジン回転数をリミットより1000rpm低い1万2500rpmに抑え、助走距離もBMSTより600m短い1000mで実施。十分な安全マージンと、短い加速区間という不利な状況ながらの記録更新となった。
SMCチームは、来年8月に開催予定のBMSTに参加予定。さらなる記録更新が期待される。
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