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<新連載>[入門・ハイエンドカーオーディオ]スピーカーの“接続法”を変えると音が変わる!?

レスポンス / 2024年1月7日 11時0分

カーオーディオという趣味の世界では、「理想のサウンドを追求する」という楽しみ方も存在している。当特集では、その具体的な手段の1つ1つを説明している。今回は、「バイアンプ接続」という方法を紹介していく。


◆スピーカーはそのままでも、出音の質が1ランクアップする“接続法”がある!?


さて当回では、スピーカーの“接続法”を「ハイエンドスタイル」に変更するというアプローチについて説明していく。実は、通常の“接続法”から「バイアンプ接続」という方法へと変更すると、スピーカーはそのままでも出音の質がワンランク上昇する。


では、「バイアンプ接続」とはどのようなものなのかを解説していこう。まずは通常の接続方法から説明していく。「セパレート2ウェイスピーカー」を使用する場合は、メインユニットのフロントスピーカー出力端子と左右の「パッシブクロスオーバーネットワーク(以下、パッシブ。スピーカーユニットの手前で音楽信号を高音と中低音とに分割する装置)」とをスピーカーケーブルで繋ぎ、「パッシブ」のツイーター用の出力端子とツイーターとを、ミッドウーファー(ドアスピーカー)用の出力端子とミッドウーファーとをケーブルで繋ぐこととなる。


対して「バイアンプ接続」では、メインユニットのフロント出力端子と「パッシブ」のミッドウーファー用の入力端子とを、そしてメインユニットのリア出力端子と「パッシブ」のツイーター用の入力端子とをケーブルで接続する。この点が、通常の“接続法”との違いとなる。


◆「バイアンプ接続」を行うと、スピーカーの駆動力が上がる。結果、音が良くなる!


なお「バイアンプ接続」を実行しようとするときには、「パッシブ」がこれに対応している必要がある。つまり「パッシブ」が、入力端子を1系統備えているだけでは「バイアンプ接続」を行えない。ツイーターとミッドウーファーのそれぞれに対する専用の入力端子を備えている必要があるのだ。


で、「バイアンプ接続」を行う場合にはそれぞれの入力端子にメインユニットからの出力をダイレクトに接続することとなるので、リアスピーカーは鳴らせなくなる。そのかわり、メインユニットの4ch分の出力のすべてをフロントスピーカーを鳴らすために使うことになるので、つまりはフロントスピーカーユニットの1つ1つにパワーアンプの1ch分の出力をあてがうことになるので、スピーカーの駆動力がアップする。このことが音質アップに大きく寄与する。


またメインユニットによっては、より詳細なチューニングを行えるようになる。メインユニットに「タイムアライメント機能」が搭載されているとき、当機能をより詳細に運用できるようになるのだ。


なお「タイムアライメント機能」とは各スピーカーから放たれる音の到達タイミングを揃えられる機能だが、簡易的なタイプではフロントスピーカーがセパレート2ウェイでツイーターとミッドウーファーとが離れた場所に取り付けられていたとしても、それらを「1つのスピーカー」として扱わざるを得ない。ツイーターとミッドウーファーのそれぞれに、個別に「タイムアライメント」をかけられない。


◆「バイアンプ接続」を実行すると、「タイムアライメント機能」の詳細な運用が可能に!


しかし「バイアンプ接続」を実行する場合には、リアスピーカーに対して運用する「タイムアライメント機能」をツイーターに対して運用できるようになる。そしてフロントスピーカーに対しての「タイムアライメント機能」をミッドウーファーにかけられる。結果、ツイーターとミッドウーファーの個別制御を行える。


ところで通常の“接続法”から「バイアンプ接続」へと変更する際には、スピーカーケーブルの引き直し作業が必要となる。なので新たなユニットを購入しなくても良いとはいえ、手間はそこそこかかるので費用も相応にかかってくる。そしてスピーカーケーブルの本数も多く必要になる。


なお、リアスピーカー用に使われていた純正ケーブルを流用するという手もあるが、せっかく1ランク上の“接続法”を実践するわけなのでこの際スピーカーケーブルは新調すべきだ。とはいえ際立って高価なケーブルを使う必要はない。リーズナブルなものでも純正ケーブルと比べて高品位なので、その点でも音が良くなる。参考にしてほしい。


今回は以上だ。次回以降も「ハイエンドカーオーディオ」の実践法について説明していく。お楽しみ。

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