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ベトナム発の新興EVメーカー「ビンファスト」、2種類の提案! その存在感に注目…CES 2024

レスポンス / 2024年1月24日 18時0分

世界的に成長が期待される電気自動車(EV)市場において、その動きに注目が集まっているのがベトナムのEVメーカービンファスト(VinFast)だ。昨年に続いてCES 2024にも出展。今回は市販も見据えた2つのニューモデルを登場させて存在感をアピールした。


◆ベトナム最大の財閥グループが2017年に創業した新興EVメーカー


ビンファストは2017年、ベトナムの最大財閥ビングループが設立した新興の自動車メーカーだ。その存在が広く知られたのは2018年にフランスで開催されたパリモーターショーで、SUVやセダンなどを出展。この時は会場にサッカー選手のデビット・ベッカムを招くなどして大々的にアピールしたことで注目を集めた。


その後、2022年にはガソリン車からEV専業メーカーへと路線を変更。車両はBMWの技術をベースにボッシュやシーメンス、クアルコムと言ったそうそうたるサプライヤーを取り込んで完成させ、デザインも一時はイタリアのピニンファリーナに依頼するなど、欧米の技術を積極的に取り入れて製品化している。


生産体制も2019年にベトナム北部のハイフォンで稼働させた後、翌年3月には米国工場を建設。今や欧米での販売拠点も築くまでになっており、ベトナムだけでなく海外展開も積極的に進めるなどその動きには目が離せない状況になっているのだ。ただ、自動車としての評価は今ひとつのようで、販売台数も目標を大きく下回る、今後の成長は製品の完成度いかんにかかっているのかもしれない。


そんなビンファストがCES 2024に出展したのが、コンパクトSUV『VF3コンセプト』と、ピックアップ『VFワイルドコンセプト』だ。


◆都市モビリティを意識したコンパクトなeSUV『VF3コンセプト』


スマートでサスティナブルな都市型モビリティとして誕生したのがVF3コンセプト。デザインは幾何学的ブロックと滑らかなラインをのシームレスに再現したのが特徴となる。ボディサイズは全長3190×全幅1680×全高1620mm ときわめてコンパクトで、左右ドア2枚の3ドアハッチバックとなっている。


一方タイヤのホイールは16インチで、これが見た目にもタフで高い走破性を伝えてくる。ただ、定員は4名となっているものの、後席スペースは大人が座るには少々苦しい設計だ。事実上は中国の宏光MINI EVのように前席2名+カーゴルーム(総容量550リットル)で使うクルマと考えた方がいいだろう。


電動系のスペックについて詳細は明らかになっていないが、フル充電時の航続距離は200km以上を目標としているとされており、このことからもVF3がタウンユースをメインに考えて設計されているのは明らか。それでも車内にはAndroid Auto と Apple Carplay に対応した10インチディスプレイのインフォテイメントシステムが搭載され、コネクテッドによる多彩なコンテンツが楽しめそうだ。


◆ビンファスト初のピックアップトラック『VFワイルドコンセプト』


ワイルドさとスタイリッシュさを合わせ持つビンファスト初の電動ピックアップトラックが『VFワイルドコンセプト』だ。革新性と環境への配慮を求める新世代の消費者に応えるべく、妥協することなくピックアップトラックとしての性能と耐久性を高めているのが特徴となる。ボディサイズは全長5324×全幅1997mmと中型ピックアップの部類に入るが、そのデザインは見るからに堂々とした存在感のあるスタイルだ。


このデザインはオーストラリアのスタジオ 「GoMotiv」の手によるもので、側面には緩やかな流れるような曲線を備えつつ、エッジを柔らかく表現した大きなフェンダーフレアはボディと上品にマッチング。インテリアにはブラウンのレザーとチャコールグレーのアクセントクロスがふんだんに使われ、ダッシュボード中央には大型のインフォテイメントを備えるなど、ピックアップとは思えない高級感を感じさせる。


中でも見逃せない新機能が「パワーフォールディングミッドゲート」だ。これは、後部座席を折りたたんで荷台とつながることで5フィートから8フィートものベッドを生み出すことができるというもの。この実現にはミッドゲートを開く必要があるが、シートの折りたたみを含め、すべてが電動によるフルオートで行われる。この拡張機能により、仕事も遊びもスタイリッシュかつ快適に行えるとしている。


◆ミラー位置をドライバーに合わせて自動調整「ビンファスト MirrorSense」


ビンファストとVinAIが共同開発した世界初のAI主導の自動ミラー調整技術が「ビンファスト MirrorSense」だ。これはドライバーの頭の位置と視線の方向を10mm単位で検出し、それに合わせてミラーのアングルを自動調整するというもの。実現するまでのテスターには126人が参加し、504本のビデオを分析して結果を出しているという。


この成果はCES 2024において、車両技術部門および VinAI 部門のイノベーション賞を受賞しており、ADASの新たな機能としても注目される。

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