24時間で10万台を受注!話題の「スマホ屋のスーパーEV」に人気殺到の理由
レスポンス / 2024年4月27日 8時0分
発売から24時間で10万台もの受注があったとして話題となっている、中国のスマート家電メーカー「シャオミ(Xiaomi)」のEVスーパーカー『SU7』。25日に開幕した北京モーターショー(Auto China 2024)でもその人気はすさまじい。プレスデー初日から展示ブースには長蛇の列ができ、入場制限も。一般客の関心度もショー一番と言ってよさそうだ。
シャオミは日本でもスマートフォンやスマートウォッチを販売しており、その名前に馴染みがある人も多いだろうが、中国ではエアコンや冷蔵庫、洗濯機にテレビなど、様々な生活家電を販売するメーカーだ。どちらかと言えば良品廉価で、デザイン性に優れ、高性能な商品を安く提供することで知られており、自動車業界への参入はもちろん、その第一弾がEVスーパーカーだったことも世間を驚かせた。
だが、そんなサプライズだけが爆発的人気の理由ではなさそうだ。
雷軍(レイ・ジュン)CEOはSU7について、「ポルシェ タイカンを凌駕するパフォーマンス(0-100km/h加速2.78秒)」であることを同ショーでもアピールした。高性能グレードの「MAX」は前後に電気モーターを搭載した四輪駆動で、総出力は495kW(673ps)、トルクは838Nmとまさにスーパースペック。可動式のリアウイングの下には、スペックが書かれたプレートをあえて装着しているのも自信の表れだ。それでいて、航続距離は700km超、充電時間もわずか15分で510km分を満たすことができる(MAX)というから驚きだ。
デザインもタイカンを意識したような4ドアクーペスタイルでありながら、価格は約460万円(21万5900元)から、「MAX」でも約640万円(29万9900元)からと、タイカンの半額もしくは3分の1程度で購入できるのが最大の魅力となっている。文字通り、コストパフォーマンスに優れているというわけだ。製造は自動車メーカーの北京汽車がおこなうが、60年以上の歴史をもつ同社のクルマづくりのノウハウが惜しみなく注がれていることは想像にかたくない。
シャオミはSU7を通じて、「人×車×家」スマートエコシステムの重要なステップを構築するとしている。スマート家電を生業とするシャオミらしく、最先端技術と先進的な運転体験によって、総合的なモバイルスマート空間体験の実現をめざしている。「Xiaomi HyperOS」を基盤として、EVを含む200以上の製品カテゴリーをシームレスに統合。エコシステムの範囲はユーザーの日常的な活動シナリオの95%以上にも及ぶという。
Xiaomi HyperOSを搭載したSU7のコックピットは、最新のEVらしく先進感あふれるもの。16.1インチの大画面ディスプレイは、Snapdragon 8295 車載チップを搭載し、56インチ相当にもなるヘッドアップディスプレイを含めた5つの異なるディスプレイをリンクすることで「究極のインタラクティブな体験を可能とする」としている。
4月頭よりデリバリーを開始したというSU7。アップルが断念した「スマホ屋のEV」は世界を変えるか。
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