スバルはブース全体で4Rを意識して環境に配慮、電気はバイオマス…人とくるまのテクノロジー展2024
レスポンス / 2024年5月24日 7時30分
SUBARU(スバル)の人とくるまのテクノロジー展2024ブースは車両が中央に1台置いてあるだけで、一見すると、手を抜いているのではないかと思える。しかし、その裏にはブース全体を考えたスバルの思いが込められていた。
展示車両は『レヴォーグ・レイバック』で、スバルが力を入れている安心・安全と走る喜びを体感できる最新モデルだ。そのクルマに搭載されているアイサイトXは、現在のスバルが持っているADAS(先進運転支援システム)をすべて取り入れたものとなっている。認識範囲を大幅に広角化した新型ステレオカメラと、車両近辺の二輪車や歩行者を識別する広角単眼カメラを初めて採用。さらに、前側方レーダーを搭載してアイサイトの認識性能を大幅に向上させたという。
特に安全については、死亡交通事故ゼロを目指しており、そのために米国で発生したスバル車における死亡事故を全件調査。その原因と状況から、事故や死亡を防ぐために必要な対応機能と対応手段を決定し、ADASの開発に活かしている。
また、スバルのもう一つの事業である航空機事業で使用されるカーボン素材を再利用していることも紹介。その例として、『BRZ』のレース車両のボンネットを展示している。なんでも、航空機の部品をつくる工程でカーボン素材の端材が出てくるため、その端材からカーボン素材を固めている樹脂を焼き飛ばして新品同様のカーボン素材をつくり、それをレース車両の部品に活用しているのだ。
「実は今回の出展にあたり、展示会の趣旨に合わせて、スバルブースではいろいろな取り組みを行ったのです」とスバルの説明員は打ち明ける。今回の「人とくるまのテクノロジー展」では、これまでのような「資源の採掘~製造~廃棄」というリニア型から、「リデュース・リユース・リサイクル・リニューアブル」という“4R”の「循環」型社会システムへの変革も訴えている。
そこで、スバルは廃棄物の発生を抑えたシステム部材によるブース造作を行い、さらにその部材についても再利用を考慮したものになっている。展示会終了後には、きれいに分解して保管し、来年の展示会でまた使用する予定だ。また、ブースを照らしている照明の電気についても、バイオマス発電を利用した電力を使用しているそうだ。
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