車高調セッティング完全攻略! パーツ選びから調整まで徹底解説~カスタムHOW TO~
レスポンス / 2024年5月25日 6時30分
車高調は純正サスペンションを外して取り付ける、アフターパーツのサスペンションのこと。その味付けはメーカーごとに特色があるが、それを自分好みに合わせ込むというのが今回の提案。
車高調メーカーが吟味したセッティングで出荷しているが、それがすべての人にベストであるとは限らない。街乗りオンリーの人もいれば、高速道路移動の人、サーキットメインの人もいる。タイヤもコンフォートタイヤからハイグリップタイヤ、プレミアムタイヤとそれぞれ特性は異なる。一人乗りがメインか、何人かで乗るのがメインかでも美味しい味付けは変わってくる。
◆純正サスペンションは万人向け
社外品は自分好みに進化させるためのアイテム
純正サスペンションはそういったあらゆる使い方の最大公約数的なセッティングである。車高調においてはある程度使用ステージやターゲットを絞っているので、純正サスペンションよりは狙ったステージに合ったセッティングになっているが、それでもやはり最大公約数的なセッティングになっているのは間違いない。
そこで自分好みに車高調をセッティングする手がある。いくつかの方法があり、一番手軽なものは減衰力調整があればそのダイヤルを回すこと。他にはスプリングを変えること。減衰力自体を変えることなどがある。
減衰力調整は締めれば硬い、緩めれば柔らかいというだけではなく、ストロークする速さを調節するもの。なので締めたり緩めたりして、クルマとタイヤとスプリングをバランスの良いポイントを探るべき。
減衰力自体を変える仕様変更と呼ばれるものは、車高調メーカーに一度送って、内部パーツを変えてもらう大掛かりなもの。オーバーホールと同時に行うこともあり、使うステージやタイヤに合わせてより細かく合わせ込む。その効果は大きいが価格も作業だけで1本1万5000~2万円。それにサスの脱着工賃も掛かるし、オーバーホール中の数週間の間はほかのサスをつけるのか、ジャッキにかけて置く必要がある。トータルでは10万円以上の予算が必要だ。
そこでオススメしたいのはスプリング交換。通常車高調のスプリングには直巻きと呼ばれるものが使われる。これは規格品で長さ、内径、外径などが定められている。長さはインチで管理されていて、6インチだと150mm、7インチだと175mmといった具合。内径は直径60mm/65mmあたりが一般的。こういったある程度同じ企画で作られているので、A社の車高調にB社のスプリングを取り付けるということも、サイズが合っていれば可能だ。
また、このスプリング専門メーカーもあり、スウィフト(東京発条)やハイパコ(アメリカ製)などさまざまなサイズのスプリングだけを作っているメーカーがある。メーカーごとに設計思想があり、とにかくリニアさを追求して沈み始めから同じバネレートを発揮するハイパコ。逆に初期はややソフトめなところがあるメーカーなど、さまざまなキャラクターがある。そういったキャラで選びのも手だし、そもそもバネレートを変えてしまうのもあり。
バネレートを高くすれば、同じ荷重の時に沈み込む量が少なくなる。クルマとしてはロールやピッチングが減る。そうなると基本的には走りやすくなるが、乗り心地が悪くなったりタイヤにかかる負担が増えたりもする。そのあたりの兼ね合いもあるので大幅な変更ではなく、スポーティさをアップさせたいなら、元が10kg/mmだったら12kg/mmにしてみるくらい。10~20%くらいのレートアップがオススメ。
乗り心地が悪いのでレートを下げようというのもありだが、その分ストローク量が増えてもっと沈み込んでバンプラバーに当たる「底付き」が起きて、逆に乗り心地が悪くなることもあるので、ストローク量に余裕があるか確認してからレートを下げるようにしたい。
ちなみにバネレートを変更すると減衰力の仕様変更が必要になるという意見がある。大幅にバネレートを変えた場合は減衰力自体も仕様変更したほうがいいが、多少レートを変えたくらいでは全然不要。むしろそんなときこそ減衰力調整の出番である。
必ずしもどれが正解というのはないが、基本的にはバネレートを高くしたら、減衰力は弱めたほうがバランスすることが多い。減衰力を弱めてサスが素早く沈んでも、バネレートが上がっていれば最大ストローク量は減っているのですぐに姿勢は落ち着く。むしろ素早く姿勢が作りやすくなってスポーツ走行しやすくなるという意見も多い。
バネレートだけでなくバネ自体を長いものにすれば動きはゆったりとする。短くすればよりシャキシャキと動くようになる。そういったキャラクターがスプリングによって変えることができる。まずはバネレートやバネの変更で車高調を活用してみるといいだろう。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
しなやかに路面を追従、ラルグス「SSスプリング」に“樽型”ラインアップ登場
レスポンス / 2024年7月19日 19時30分
-
無限がヴェゼル用のサスペンションを開発中! 走りにこだわるパーツ群で更なる進化
レスポンス / 2024年7月7日 18時0分
-
クルマの乗り心地はもっと良くなる? カヤバのテストコースで感じた未来
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月6日 8時59分
-
『ヴォクシー・ハイブリッド』&『ノア・ハイブリッド』用、ブリッツの車高調キット「DAMPER ZZ-R」シリーズが新たな品番で販売開始
レスポンス / 2024年7月2日 20時0分
-
HKSの車高調「HIPERMAX S/R」を箱根で試乗! 一般ユーザーも参加した「体感試乗会」でアフターサスペンションのイメージが変わった!
くるまのニュース / 2024年7月1日 15時10分
ランキング
-
1メルカリ「フルリモート廃止?」に私が感じたこと 一体感を得るには「ある種の非効率さ」も重要だ
東洋経済オンライン / 2024年7月26日 11時0分
-
2エリート官僚にトラックドライバーの気持ちはわからない…「長時間労働の禁止令」に運転手たちが猛反発のワケ
プレジデントオンライン / 2024年7月26日 8時15分
-
3「なだ万」、オノデラに売却=外食から撤退―アサヒGHD
時事通信 / 2024年7月25日 21時11分
-
4再送-NY外為市場=円が対ドルで一時2カ月半ぶり高値、米GDP受け伸び悩み
ロイター / 2024年7月26日 6時40分
-
5スキマバイト「タイミー」が上場、27歳社長の素顔 時価総額1000億円超「ユニコーン」に導いた手腕
東洋経済オンライン / 2024年7月26日 9時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください