フロントガラスに“貼る”フィルム型車両追跡システム、老舗アンテナメーカー原田工業らが開発へ

シンガポールのUnaBiz（ユーナビズ）は7月4日、車載アンテナを手がける原田工業と協業し、「Sigfox 0G」技術ベースの車両追跡ソリューションと自動車業界向け車載アンテナの設計と製造を行うと発表した。

原田工業は1957年から自動車用ラジオ受信アンテナ「Lock Antenna」を提供してきた。それ以来、同社は中国、ドイツ、アメリカ合衆国などに拠点を持つグローバル自動車メーカー向けのサプライヤーとして成長してきた。

今回の協業において、原田工業とUnaBizの研究開発チームは共同で、Sigfox 0G技術を搭載した「フィルム型車両スマートトラッカー」を開発する。このトラッカーは自動車のフロントガラスに取り付けることができ、透明なフィルムのためドライバーの視界を妨げない。

また、フロントガラス上部に設置することで、電波環境が向上し、Sigfoxネットワークの受信が向上する。この後付け可能なトラッカーに続き、自動車メーカーが車両組立時に直接組み込める完全統合型のSigfoxベースのソリューションも開発される予定だ。

さらに、車両制御およびカーナビゲーションシステム向けの車載プラットフォームソフトウェアプロバイダーであり、原田工業のパートナーのミックウェアも、追跡およびテレメトリソフトウェアプラットフォームの開発にUnaBizと共に取り組む。

原田工業とUnaBizは、新たに開発された自動車製品の様々な戦略を模索し、2024年後半までに市場に投入する計画だ。

原田工業は世界9カ国13都市に拠点を置き、アジアパシフィック、ヨーロッパ、北米、中米市場をサポートしている。UnaBizはSigfox 0G技術によって強化されたグローバルな0G事業者を通じて、世界70か国以上でネットワークを展開している。