米ユタ州で「リチウム」生産を開始、世界初のモジュラー方式で市場投入を迅速化
レスポンス / 2024年7月16日 15時0分
International Battery Metals(以下、IBAT)は7月11日、米国ユタ州の世界初のモジュラー式「直接リチウム抽出(DLE)」プラントから、リチウムの生産を開始した、と発表した。
この施設はユタ州ソルトレイクシティ郊外に位置し、US Magnesium (以下、US Mag)の施設に併設されている。IBATのモジュラー式DLEシステムは、マグネシウム生産から得られる副産物の塩化マグネシウム/塩化リチウムの塩水からリチウムを抽出している。現在、約1エーカー(約4047平方メートル)の敷地に設置されており、リチウム塩化物をUS Magに供給している。次のステップとして、同じDLEモジュラー式プラットフォームに追加のカラムを設置し、生産能力を大幅に拡大することを目指している。
IBATの特許技術には、市場投入の迅速化という利点がある。モジュラー設計により、建設開始から生産開始まで約18か月でリチウムを市場に投入できる。従来のDLEプラントでは5~7年かかるという。
また、低コストも特長で、業界で最も低い資本費用と運営費用を実現する。スケーラブルで柔軟な点もメリットとなり、小さなフットプリントで、世界中のさまざまなリチウム塩水資源に設置可能。モジュールを追加することで容易に拡張できる。高品質リチウムは、独自の結晶構造を持つ吸着剤でリチウムイオンを選択的に抽出し、EVなどのバッテリー向けリチウムを生産する。
持続可能性の面では、化学薬品を使用せず、塩水源からリチウムを抽出し、リチウムを除去した塩水を元の場所に戻すことで水の回収率が98%に達し、水資源を保護する。
IBATは、大手自動車メーカー、石油・ガス大手、塩水資源所有者と協議を進めている。IBATは、塩水からリチウム化合物を環境に配慮した方法で抽出する技術を開発するテクノロジー企業。特許取得済みのモジュラー式DLEプラントにより、迅速な展開が可能であり、初期コストを大幅に削減し、運営コストも低減する。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
07月29日(月) AndTech WEBオンライン「リチウムイオン電池リサイクルの実情と分離回収技術の最新動向と課題および今後の展望」Zoomセミナー講座を開講予定
PR TIMES / 2024年7月12日 11時45分
-
東風日産が常州工場を閉鎖、資源調整で新エネ分野を強化―中国メディア
Record China / 2024年6月26日 17時30分
-
エクソン、リチウム供給で韓国SKオンと合意書締結
ロイター / 2024年6月26日 11時51分
-
中国のガンフォン・リチウム、メキシコ相手に国際仲裁申し立て(メキシコ、中国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月25日 15時25分
-
世界初、エマルションフローを用いたリチウムイオン電池の高効率リサイクル実証プラントを稼働
PR TIMES / 2024年6月20日 17時40分
ランキング
-
1「人身事故による電車遅延」はもうウンザリ…"唯一の特効薬"ホームドア設置がなかなか進まない理由
プレジデントオンライン / 2024年7月15日 10時15分
-
2中国は不動産バブル崩壊で「未完成ビル」と「売れ残り住宅」の山→政府当局が打ち出した“支援策”の裏にひそむ「重大な懸念点」【現地駐在員が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月15日 8時15分
-
317年ぶり消費増税、強気の「展望リポート」に3人反対=14年上半期・日銀議事録
ロイター / 2024年7月16日 9時8分
-
4「離職率が低い大企業ランキング」トップ100社 単独従業員が1000人以上の会社を対象に調査
東洋経済オンライン / 2024年7月16日 6時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください