世界最大級の国際自動車産業見本市「アウトメカニカ フランクフルト」、9月10日から14日に開催
レスポンス / 2024年8月8日 11時0分
自動車部品、用品、アクセサリー、サービスの国際産業見本市「アウトメカニカ フランクフルト 2024」が、9月10日から14日までドイツ・フランクフルト国際見本市会場にて開催される。
アウトメカニカは、アフリカ、アジア、欧州、北米、中米、南米の15都市で展開している国際自動車産業見本市。中でもフランクフルトのイベントは世界最大級の規模で行われており、今年で27回目を迎える。テーマは「Innovations」「Transformation」「Sustainability」の3つ。EV関連テーマに加え、持続可能性、人材採用、さらなるトレーニング、最新の事故修理やクレーム管理にも焦点を当てる。
エレクトロモビリティ関連の展示が充実
エレクトロモビリティ分野の製品とソリューションを紹介する企業の出展は従来より増加するという。その中には、BYD、SMART、GEELY Group、AVATR、JIYUE、SERES、Chang An、HONGQI、GAC Internationalなどの中国メーカーも含まれている。これらの企業はCCPIT-Aut(中国国際貿易促進委員会 Automotive Sub-council)が主催する、「Electrical Vehicle Expo at Automechanika」(EVA)という新イベントに出展。電気自動車(EV)に対する需要の高まりと、業界、ワークショップ、ディーラーに新たなビジネスチャンスを提供する販売市場の広がりを反映している。
同見本市のディレクターを務めるオラフ・ムースホフ氏は 「アウトメカニカ フランクフルトは、持続可能でゼロエミッションなモビリティのための製品やソリューションを紹介するイノベーションプラットフォームだ。そのため、『Innovation4Mobility』と『Future Mobility Park』という2つの新しいステージ形式を開発し、2022年以来、ジェネシスやシュコダといったメーカーを惹きつけ、モビリティ産業の変革に関連するあらゆるトピックを紹介してきた。今年は、中国を含め、最先端の電気自動車製品や技術を提供する注目すべきメーカーを迎える。その結果、産業界、ワークショップ、自動車ディーラーからのBtoB来場者は、電気自動車ブランドの全範囲と自動車デザインの印象的な展示を体験することができる」とコメント。
エレクトロモビリティ市場は2020年以降年15%の成長を記録し、2030年には4690億米ドルの規模に達すると予想されている。あらゆる車両カテゴリー向けの製品が提供されており、自律走行車、コネクテッドカー、電気自動車、シェアリングカーにおけるエレクトロモビリティの発展と並行して、ソフトウェアと電子部品の市場も発展してきた。このエレクトロニクス、コネクティビティ、自律走行製品分野から150社以上が出展し、製品やソリューションを紹介する。また、すでに登録済みの企業のうち400社以上が、電気自動車に関する能力を有していると表明。このうち14社が、エレクトロモビリティ&革新的駆動技術部門のアウトメカニカ・イノベーション・アワードに製品を応募している。
アウトメカニカアカデミーのプログラム
アウトメカニカアカデミーでは自動車アフターマーケットの最新動向や喫緊の問題に関するプレゼンテーション、講演、パネルディスカッションなど5つのステージプログラムが提供される。業界における変化のスピードは非常に早く、さらなるトレーニングの必要性や、新しい技術、開発工程について議論したいという要望は近年増加している。
ムースホフ氏は「トレーニング・講演プログラムを大幅に拡大し、新たなネットワーキング形式を用意した」と説明。参加者は、テーマごとに設置されたステージで知識をアップデートし、専門家と議論すると共に世界中の自動車関係者とネットワークを築く機会を得られる。
特に注目すべきは「サステイナビリティ・コート」で、持続可能性に関するトピックに特化した講演が初めて設けられる点だ。ここでは、生産からサプライチェーンまでの持続可能性に関する最新情報が提供される。また、「イノベーション4モビリティ」(ホール3.0)では、未来のモビリティに関する革新的なトピックや技術を紹介する。
「診断と修理」ステージ(ホール8)では、ドイツおよび国際レベルのプロジェクトから新しい排ガス試験やパーティクルカウンティングまで最新の市場動向や、エレクトロモビリティに関するプログラムが予定されている。特に、使用済み自動車用バッテリーの取引やバッテリーチェック、AIの活用を含む小売・販売、電気自動車のメンテナンスと修理に焦点が当てられる。
「ボディ&ペイント」ステージ(ホール11.1)では、衝突管理や電気自動車の修理、クラシックカー・ビジネスに関するプレゼンテーションを実施。さらに、実践的なトレーニングを希望する自動車関係者向けに無料ワークショップも開催される。
ホール12.0では、洗車、ケア、ディテーリング、オイル、潤滑油、燃料に関するトピックを展開。特に、カーケアとディテイリングにおける標準作業手順や革新的なクリーナー、セラミックコーティングに関するプレゼンテーションが行われる。
ホール3.1には、Z世代専用のインタラクティブなスペース「AMBITION」が設けられ、自動車アフターマーケットの魅力を次世代に伝える。
アウトメカニカ・イノベーション・アワード2024
アウトメカニカ・イノベーション・アワード2024の授賞式には、合計153の新しい技術ソリューションがノミネートされた。今回は新たに「Eモビリティ&革新的駆動技術」と「AI&デジタライゼーション」のカテゴリーが設けられた。他に、データ&コネクティビティ、ボディ&ペイント、洗車&ケア、アクセサリー&カスタマイズ、商用車といったカテゴリーが用意されている。
同アワード始まって以来最多の応募数であり、ワークショップ・ソリューション、イノベーティブパーツ、エレクトロモビリティ、AIの分野での応募が特に多かったという。デジタル化、気候変動、人工知能(AI)など業界の変革と課題に立ち向かう革新的な精神の表れと言えるだろう。授賞式は9月10日に開催される。
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