「無動作」で風力発電? MINI工場で英国初の新システム導入、そのメカニズムとは
レスポンス / 2024年9月7日 13時0分
BMWグループは9月4日、英国オックスフォードのMINIの工場において、英国初の「無動作」風力発電システムを設置した、と発表した。
このシステムはAeromine Technologiesの革新的な低影響技術を利用し、可動部品を持たずに風力を利用してクリーンエネルギーを生成する。オックスフォード工場は、この最先端技術の試験場として機能し、BMWグループの他の施設や英国の商業ビルにおけるエネルギー効率の向上を評価する。
この新しい革新的なエネルギープロジェクトは、BMW Startup Garageの一環。BMW Startup Garageは、最先端技術に取り組む初期段階のスタートアップを支援するビジネスユニットであり、パイロットプロジェクトの間に少なくともプロトタイプの形で機能する製品をテストし、早期にサプライヤーとしてスタートアップを育成することに焦点を当てている。ベンチャーキャピタルを通じた投資家としてではなく、「ベンチャークライアント」として顧客の役割を果たす。
Aeromine Technologiesが設計した風力発電ユニットは、建物の端に設置され、風向きに合わせて配置される。このユニットは、翼のような垂直のエアフォイルを特徴とし、内部のプロペラの背後に空気を引き込む真空効果を生み出してクリーンな電力を生成する。従来の風力タービンとは異なり、Aeromineのブレードレスデザインは騒音と振動を最小限に抑え、建物や周囲の環境に影響を与えず、鳥類への影響も最小限に抑える。また、このユニットは耐久性があり、リサイクル可能な材料で構成されており、BMWグループの持続可能性を中心とした戦略的方向性をサポートする。
新しい風力発電ユニットは、MINIオックスフォード工場の既存の太陽光パネルを補完するように設計されている。ボディショップに設置された太陽光パネルは10年間稼働しており、設置当時は英国最大の屋根設置型太陽光発電所の一つだった。1万1000枚以上のパネルが5つのサッカー場に相当する面積をカバーし、850世帯分の電力を1年間供給する。
しかし、太陽光パネルは冬季や夕方には効果が低下するため、風力条件が最も強い時期にAeromineの風力発電ユニットが再生可能エネルギーの生成を継続する。
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