『愛車をカッコ良くしたい!』コストや性能も要チェック、初心者が知っておきたいホイールカスタムの基本~カスタムHOW TO~
レスポンス / 2024年10月29日 11時30分
タイヤホイールのカスタムにおいて定番となるのがインチアップだ。これは装着するホイールの径を大きくするチューニングで、見た目がスタイリッシュになったりと様々なメリットがある。
◆インチアップやインチダウン、基本を押さえてカスタマイズ
だが、同時にデメリットもあるし、そもそも装着できるサイズなどに制限もある。そのあたりも考慮して正しいインチアップを行いたい。また逆にインチダウンをするという手もある。インチダウンにもメリットとデメリットがある。
純正ホイールでもグレードによって、16インチ/17インチ/18インチなどの違いがあったりもする。それぞれホイールを大きくしたり、小さくしたりすることによって何が変わるのだろうか。
インチアップのメリットとしては、とにかくホイールが大きくなることによって見た目がスタイリッシュになることが大きい。感じ方は人それぞれだがスポーツカーの場合、ホイールが大きくタイヤのサイドウォールが低い方がスタイリッシュに見えやすい。
そのためこれまで17インチや18インチ主流だったクルマは、19インチや20インチにインチアップをしてきた。ところが最近では、ノーマルで19インチや20インチが増えていて、アフターパーツのホイールとしては21インチや22インチにインチアップすることが増えている。
インチアップをするときに気をつけたいのは、ホイールを大きくしても構わないが、タイヤの外径は純正同等に留める必要があると言うこと。ホイールが大きくなった分、タイヤの扁平率を下げてタイヤのサイドウォールを薄い物にしなければ、元と同じ外径にすることができない。
外径が大きくなるとスピードメーターに誤差が生まれてしまう。スピードメーターと実際の速度が一定以上にずれていると保安基準に適合せず、車検はNGになる。つまり公道を走行できなくなってしまう。また、物理的にもフェンダー内にタイヤが当たったりするので、外径はインチアップ前のサイズと同等にするようにしなければならない。
◆インチアップすると性能面でも変わってくる
走行性能としてはインチアップをするとタイヤのサイドウォールが薄くなりフラフラしにくくなる。良く言えばハンドリングはシャープになる。悪く言えば乗り心地が悪くなりやすい。そのため街乗りで大きくインチアップをすると、どうしても突き上げなど乗り心地の面でのデメリットを感じやすい。
サーキットなどのスポーツ走行でいうと、タイヤが潰れにくくなるためブレーキ性能やアクセルを踏んだときのトラクション性能などが落ちたり、タイヤが滑り始めてからの動きが速くなってコントロールが難しくなったりもする。ハンドルを切った時にクルマはシャープに反応するようになる、というメリットもあるので、悪いことばかりとも言えない。
あとはどうしてもホイールが大きくなる分、バネ下重量としては重くなりやすい。バネ下重量とはサスペンションのスプリングよりもタイヤに近い部分の重さのことで、この重さが軽い方がサスペンションがよく動き、タイヤ が路面に追従しやすくなり、走行性能は上がる。逆に重くなれば動きに重さが出て、走行性能としては落ちていく傾向にある。とくにホイールが重くなると路面追従性も落ちるが、タイヤ&ホイールが回りだすときに力が必要になり加速が悪くなる。同様にブレーキング時も慣性が働いているのでブレーキの効きが悪くなる。
◆インチダウンを選ぶ理由を知ることで使い分けが可能となる
インチダウンの場合は、基本的にインチアップのときのメリットとデメリットが逆になる。ホイールが小さくなりタイヤがサイドオールが厚くなる分、バネ下重量は軽くなりやすいので、足回りの追従するのは上がる。
タイヤのサイドウォールが潰れやすいので、ブレーキ性能やトラクション性能なども良くなりやすい。だが、逆にサイドウォールが潰れる時間が掛かるので、ハンドル操作に対してクルマが動き出すまでタイムラグを感じやすい。悪く言えばフラフラしやすい。
あと気をつけなければならないのは、ホイールとブレーキキャリパーの距離が近くなり、場合によっては当たってしまうことがある。また、ギリギリのクリアランスだと間に小石を噛んでしまって、ホイールやキャリ噛んで傷がつくなど、そういったことも起こり得る。コスト的にはインチアップをすると使うタイヤの径も大きくなるので、基本的にタイヤの値段も高くなりやすい。
だが、タイヤの値段は必ずしもインチ径が大きい方が高いとは限らない。メジャーなサイズのタイヤは比較的リーズナブル。レアなサイズのタイヤは、値段が高くなる傾向にある。メジャーなサイズの18インチよりも、レアなサイズの17インチのタイヤの方が高いこともある。そういったこともあるので、コスト面ではよく吟味してからインチアップ、インチダウンをするか考えたいところだ。
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