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カスタムは『バランス』が超重要! 強弱付けて大失敗?~カスタムHOW TO~

レスポンス / 2024年12月3日 6時30分

チューニングはクルマのパーツを変えて、自分好みにアジャストしていくこと。調整や調律などとも言われる。そこで言われるのがどこからどんな順番でチューニングすればいいのかと言うこと。ある意味クルマのバランスを崩す行為であり、その順番も重要になる。


◆どこから初めてもOKだけど、目的に合わせた順番が重要


見た目にシャコタンにしてスタイリッシュにしたいとか、ホイールを変えたいなどは、特にどの順番でしなければならないと言う事はない。だが、スポーツ走行の性能を高めようとするときに昔からよく言われるのが『1:止まる 2:曲がる 3:走る』の順番でチューニングしようと言う話だ。


これはまずはブレーキ系のチューニングをして止まる性能アップさせることが第一。次にサスペンションやタイヤなどをチューニングして曲がる性能を高めよう、と。最後にエンジンパワーアップなどのチューニングをするべきと言う考え方だ。


確かにサーキット走行でタイムを出そうと思うのであれば、この順番が最も結果を出しやすい。タイヤやブレーキがノーマルのまま、例えばブーストアップやECUチューニングなどを行ってパワーアップしても、加速は良くなるが、その分ブレーキも早く踏まなければならないし、コーナリングの限界スピードは変わらない。そこで意外とパワーアップしてもタイムは変わらないということが起きるのである。


なのでまずはブレーキパッド交換などを行ってしっかりと止まれるようにする。次にサスペンション強化などを行ってより曲がるようにして最後にパワーアップと言う順番だ。


◆目的に向かってチューニングしていくのが楽しい!


しかし、その順番でチューニングをすることが1番楽しいのかと言うところは難しい。サーキットで限界性能を追い求めるならば、止まる、曲がる、走るの順番でチューニングするのが最も結果を出しやすいが、タイヤやクルマの限界性能で走らない街乗りや高速道路での走行であればその順番にこだわる必要は無い。


例えば、マフラー交換やECUチューニングでエンジンが気持ちよく吹けるようになったからといって、公道やワインディングの法定速度内であればまず問題なく止まれる。そこでもし止まることに不安があるとすれば、それは確実にスピードの出しすぎ。


なので、きちんとルールを守って走っている分には、まずは走りのチューニングから入るのもありである。エンジンが気持ちよく吹け、アクセル操作に対するレスポンスが良くなった方が運転はしやすくなる。クルマの姿勢のコントロールもしやすくなるので、そういったチューニングから行うのも、十分アリ。


また、パワーアップの後でも手前でもいいが、ぜひお勧めしたいのはタイヤの交換だ。グリップの高いタイヤはコーナリング性能が高まるだけでなくブレーキ性能も高まる。


純正タイヤやコンフォートタイヤ、エコタイヤなどに比べて圧倒的に短い距離で止まれるようになる。しっかりと短い距離で止まれるようになるので、安心してドライブを楽しむことができる。その時にタイヤがグリップするがゆえに、ブレーキに対する負担も高まる。そうなってから、ブレーキパッドをスポーツパッドなどに強化するのもアリである。


◆ストリートで合法、適法なら自由に


サーキット走行でこれまでよりも良いタイムで走ろうと思うのであれば、結果的にはその走る、曲がる、止まるのを3つの要素を全てをバランスよく高めていかなければならないのは間違いない。しかし、ストリートで気持ちよさを楽しむとか、ワインディングで運転操作とクルマの動きのシンクロ感を楽しむと言うのであれば、必ずしもこの3つすべてをチューニングしなければならないわけではない。


現在の保安基準に適合したきちんとしたチューニングパーツであれば、どの順番でつけてもクルマが危険な状況になるような事はまず起きない。なので、好きなパーツから買って取り付けてもらっても構わないのである。


◆上手くなってからチューニングは逆?


また、自分はまだまだこのクルマの性能を引き出せていないので、チューニングは自分が上手になってこのクルマの性能を引き出せるようになってから行おうと言う人もいるが、それは逆かもしれない。


自分の好みや操作とクルマのセッティングがズレているからこそ、上手に扱えないのであって、自分が扱いやすくするのもまたチューニングの1つの楽しみである。


例えばシートを変えるとか操作しやすいハンドルに変えるなども、立派なチューニング。操作をしやすいパーツにすることで、運転がよりしやすくなるわけである。運転がしやすくなるのであれば、いち早く導入したほうがハッピーなわけで、無理にノーマルの状態にこだわる必要は無い。自分好みの車を自分で作り上げるのがチューニングの楽しみなのだ。

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