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帽子→被らなくてOK 革靴→スニーカーでもOK 変化するバス運転手の労働環境

RKB毎日放送 / 2024年6月11日 18時32分

バス運転手の労働環境を改善する動きが加速しています。

夏季限定で制帽の着用を任意にしたり、革靴に限っていたものをスニーカーもOKとしたり、サングラスの着用を試験的に導入する事業者もあります。

背景にあるのは、暑さ対策だけではありません。このままだとバスが街を走らなくなる日が来るかもしれない、そんな危機感です。

西日本鉄道 バス運転手の帽子を任意に

西鉄バスの運転手「暑いですね」

福岡県を中心にバスや鉄道事業を展開する西鉄は、バスの運転手から「帽子は蒸れて暑い」などの意見が多数寄せられたことを受け、6月~9月に限り、制帽の着用を任意としました。

西鉄バスの運転手
「楽ですね、風が直接頭に当たるので、気持ちいいですね」

記者 Q帽子はどこにあるんですか?
西鉄バスの運転手
「帽子はいつもここにかけています。個人個人の判断になると思うんですけど、私はどっちでもいいかな」

記者 髪型決まってますね
西鉄バスの運転手
「朝けっこう時間がかかるんですよ。固めてますので。眠気も来ないし、快適ですね」

2006年~制服着用は事業者の判断に

道路運送法で運転手や車掌などには制服の着用が義務付けられていましたが、2006年にこの規則が廃止されて以降は各事業者の判断に委ねられています。

西鉄は帽子の着用義務付けていた

西鉄は創立100周年を迎えた2008年に制服を一新。夏服では初めてノーネクタイのクールビズスタイルを採用しましたが、制帽の着用は義務付けていました。

西鉄 人材戦略推進室 池田廣栄さん
「西鉄としましては『制帽も含めた上での制服』というところで、これまで着用を行っております。『運転席で非常に暑くなる』『帽子で蒸れる』ところがあって、運行上の支障になるという意見も一部ありましたので、任意化という形で行っています」

バス運転手の制帽着用が任意になったことについて利用客は。

利用客「別に気にならない。帽子は蒸れるんでしょう。」

利用客「別に被るべきってことはないと思う。」

鉄道職員は引き続き帽子着用

一方、鉄道営業法では現在も鉄道係員の制服着用が義務付けられていますが、帽子に関する規定は特にありません。バス運転手の帽子着用を任意にした西鉄ですが、鉄道職員については引き続き着用を義務付けています。

西鉄 広報課 中村美波さん
「電車の方はバスとは違いましてホーム上に大勢の客が行き交う場所となりますので、一目で鉄道職員であることが分かるように帽子の着用は引き続き継続していきます。」

制帽の着用が見直された背景にあるのは熱中症対策ばかりではありません。働き方改革の一環でもあります。

背景に深刻な運転手不足

西鉄グループには今年2月時点で、3415人のバス運転手がいますが、現状の路線を維持するためには132人足りていないということです。

バス運転手を確保するためには、処遇の改善が不可欠なのです。

西鉄は、バス運転手の初任給を1万円上げたほか、入社祝い金として10万円を支給しています。

また、大型2種免許の取得にかかる費用、約40万円を負担するほか、子育て中の人も働きやすいように育児支援ダイヤで時短勤務を可能にしています。

革靴→スニーカーもOK

今回、制帽着用を任意としたのも労働環境の改善です。

これまで運転手の靴は革靴と決められていましたが、去年からスニーカーも認めています。

このほかサングラスの着用も天神大牟田線など4路線で試験導入しています。

西鉄は「喫緊の課題であるバス運転手の確保に向け、今後も労働環境を見直していきたい」と話しています。

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