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「ありました!磁気反応が出てる すごい!」 鉄製の船か 九大グループが水深60メートルの海底で新発見 古来から船が行き交う玄界灘で

RKB毎日放送 / 2024年6月14日 14時2分

九州大学のグループが、佐賀県唐津市沖の海底で海図に載っていない「長さ40メートル」の反応を見つけました。

強い磁気反応が出ていて、「鉄製の船」である可能性が高いということです。

水深50メートルを超える海底での調査に密着しました。

発見場所は佐賀県・馬渡島の沖

古来から多くの船が行き交って来た玄界灘。

調査船が向かったのは唐津市の北西部に位置する馬渡島(まだらしま)の沖です。

九州大学のグループが海底を測量した際、海図に載っていない反応が見つかった場所です。

九州大学 三納正美 准教授
「砂の底質だと思われるんですけれど、その中に高まりがあって、周辺は砂がえぐられるように削られてちょっと深掘りされているような感じの地形というか、何かが見えるという感じで。ちょっと地形にしては不自然かなということで、沈船の可能性を考えています」

海図に載っていない反応は何?

長さ約40メートル・幅8メートル・高さ5から6メートルの反応。

自然の地形なのか、それとも人工物なのか確かめようというのです。

波と風があり船の揺れが続く中での調査です。

RKB 今林隆史 記者
「この下の海に何かあるのか、これからこの水中ドローンが探りに行きます」

最新鋭の磁気センサーで調査

撮影を行う水中ドローンに付けられた丸いケース。

中には磁力を発生するものを探知する最新鋭の磁気センサー「JIKAI(じかい)」が搭載されています。

最先端技術を搭載したロボットやドローンを製造しているワールドスキャンプロジェクトが開発したものです。

ワールドスキャンプロジェクト 市川泰雅 最高技術責任者
「磁界センサーというものがついていまして、これを使って対象物が磁気を帯びているかどうか判断することができる。なので、もし下にあるものが船だったら磁気反応が明確に出るかな。ドキドキですね」

従来の磁気センサーよりも小型化され性能も大幅に上回るという「JIKAI」。

金属が使用された人工物であれば反応が出るはずです。

魚が集まっている場所が・・・

水深は50メートルを超えました。

プランクトンなどの浮遊物が多く舞っていて見通しは良くありません。

その中で魚が集まっている場所がありました。

「魚がいるから人工物の可能性が大です!」

ワールドスキャンプロジェクト 市川泰雅 最高技術責任者
「これじゃない?あった、あった。人工物っぽい」
「魚がいるから人工物の可能性が大です。ありました!ありました!」
「出てる出てる、磁気反応が出てる。すごい」
Q磁気反応というのはつまり?
ワールドスキャンプロジェクト 市川泰雅 最高技術責任者
「これが鉄の可能性が高いということですね。めちゃくちゃ出ていますね」

沈んでからかなりの年月が経過か

映し出された構造物。

磁気反応があったことから鉄製の船である可能性が高まりました。

九州大学 三納正美 准教授
「表面が覆われている」
ワールドスキャンプロジェクト 市川泰雅 最高技術責任者
「かなり古いですね」

表面に付着物が多かったことから沈んでからかなりの年月が経っているものとみられます。

3次元のデータ作成を試みる

ワールドスキャンプロジェクト 市川泰雅 最高技術責任者 「この状態だとすごく透明度が悪いので、3次元のデータにしてみないと何か分からないんですね。次は3次元モデルを作るためにムラクモという3Dスキャンをするための装置を投入してデータを作ろうかな」

3次元モデルを作るための撮影を行う装置を海に投入しましたが、この日は船が流されるほど波が高く作業を進めることはできませんでした。

いつの時代の船か 調査へ

ワールドスキャンプロジェクト 市川泰雅 最高技術責任者
「船だということが判明、断定できるんじゃないかと思います。ただ問題なのは、いつの時代の船なのかというのが分からないので今後も調査を重ねて、3次元データを作ったりしていつの時代の船なのかをもう少し詳しく分かればいいんじゃないかな」

九州大学とワールドスキャンプロジェクトは今後、3次元データを作って船の形状を明らかにし、どの時代のどんな船なのか迫っていくことにしています。

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