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先生がテストを採点する時代はもう終わり? AI導入で採点時間6割減少 生徒と向き合う時間に

RKB毎日放送 / 2024年6月14日 17時54分

中学校や高校で、定期テストの採点をAIがサポートしてくれるシステムを導入する動きが全国で広がっています。

去年導入した学校では、教員の負担が軽減したと歓迎する声があがっていますが、果たしてその精度と効果は。

「かなり楽になりました」

616人の生徒が通う、福岡市博多区の席田(むしろだ)中学校。今週、1学期の期末テストが終わりました。

福岡市の中学校では教員の負担を軽減するため、去年9月からAIが採点をサポートするデジタル自動採点システムを導入しています。

教師「かなり楽になりましたね。」

記述式の問題はどうする?

模範解答と生徒全員の解答用紙をスキャンしてデータ化するとカタカナやアルファベット、数字などの記号問題はAIが読み取って自動で採点してくれます。

記述式の問題は生徒全員の回答を並べて、模範解答と見比べながら○×をつけていきます。

席田中学校 舟越哲也 教諭(数学科)
「めくる作業がまずなくなります。デスクトップに全員分の回答が出ますので、そこでクリックしていきながら〇×と決めていく。1時間かかっていたのが、20分~30分くらいの感覚で、かなり楽になっています。」

AIが判別できないケースも

席田中学校 奥田康人 教諭(社会科)
「生徒は『ウ』と思って書いていると思うので、こういうところが、まだまだAIでは認識できないので、ここは我々が確認してクリックしたら〇に変わります。
多くの先生が、土日にかけて家で採点とかしていたんですけど、持って帰ってしまうと、紛失などリスクがある。作業時間が短くなるので、全て勤務時間内で採点が終わって、業務軽減かつ、個人情報保護にもすごく役に立っていると思います。」

先生も前向きになれる

点数や平均点、正答率もAIが自動で計算して、データ集計してくれます。

席田中学校 浅見宏亮 校長
「採点の時間が減ることで、授業の準備であったり、部活動の指導であったり、子供と向き合う時間が確保されることは、先生方もすごく前向きになると思います。」

85%の教員が「業務の負担が減った」と回答

福岡市教育委員会によると、教員の毎月の残業時間の平均は、高校が24時間56分、中学校が38時間55分となっています。

デジタル自動採点システムの導入で、85%の教員が業務の負担が減ったと回答しています。

デジタル採点システムを採用した学校の教員からは、「これまでより採点時間が60%削減できた」「テスト返却時間が短縮でき、生徒のモチベーションにつながった」「データを活用して、正答率の低かった問題を復習するなど授業に活用できた」などの声が上がっているということです。

導入にかかる費用は?

去年4月から大日本印刷のデジタル自動採点システムを採用した福岡県では、1校当たりの費用が年間7万3700円。

福岡市も同じシステムを導入していますが、セキュリティを高めるため教育センターのサーバーにデータを集約しているため、年間2400万円、1校あたり約31万5800円となっています。

また、別のシステムを採用している春日市では1校あたり13万2000円です。

福岡県内では北九州市と久留米市が今年度中に市内全ての中学校に導入予定だということです。

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