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議長が異例の続投 背景に海外視察の問題か? 議長は無言つらぬく

RKB毎日放送 / 2024年6月24日 19時23分

福岡県議会の海外視察をめぐり費用や不透明な運用などへの批判が高まる中、議会のプロジェクトチームは、先週ルールを見直す方針を示しました。この海外視察の問題は、県議会のポストなど思わぬところにまで影響が広がっています。

議長ポストめぐり異例の事態

RKB 野島裕輝記者「多額の費用などが疑問視される海外視察問題で大きく揺れる福岡県議会。いま、議長席をめぐって異例の事態が起きています」

24日に最終日を迎えた福岡県議会。

新たな副議長に自民党県議団の江口善明議員を選出しました。

福岡県議会は議員の任期は4年ですが、議長と副議長について1年ごとに交代するという慣例を長年続けてきました。

副議長「存じ上げていない」

しかし今回、香原議長は辞任せず続投します。

Q副議長だけの交代の理由と受けとめは?

江口善明 副議長「就任して2時間しか経っていないので申し訳ないけどその辺はちょっと存じ上げていない」

後任も決まっていたとされる中、続投した理由について香原議長はー。

続投の議長は”無言”

Q議長を続投された理由は?海外視察の問題は影響していますか?

香原勝司 議長「・・・」

無言で通り過ぎ、記者の質問に答えませんでした。

議長続投の理由についてある自民党の県議は、「海外視察の問題で辞任したとみられるのを避けるためだ」と説明しています。

参加人数も公費も全国最多の海外視察

海外視察をめぐって大きく揺れる福岡県議会。

昨年度の海外視察の回数と参加人数、支出された1億4000万円以上の公費はいずれも全国最多でした。

費用の上限も報告書作成義務もなし

視察の報告書や費用の詳細は公開されておらず、視察費の上限や報告書の作成義務がないことが問題視されています。

「不透明な取り扱いのつもりはない」

このためプロジェクトチームが設置され6月19日にルールを見直す中間答申案をまとめました。

福岡県議会 香原勝司 議長「我々として不透明という取り扱いをしているつもりはございません。県民のみなさまからの声を頂いたというのもありますので、しっかりとこれを疑義として捉われないように表に出していくということが必要」

答申案では、今後、すべての海外視察で活動の目的や訪問場所をホームページなどで周知し、視察の結果も速やかに公表するとしました。また、これまでの視察では県の職員が5人ほど同行していましたが、原則3人に変更します。

不十分なルール見直し案心配する声も

しかし、この方針についてプロジェクトチームの中ではこんな意見が・・・。

「交流先や視察先に記念品などを持っていく必要がある時もあるが、随行職員を減らして職員の負担が大きくならないか心配」

記念品を運ぶのは職員だけではありません。

政務活動費などを使って海外視察に参加する若手の議員たちもお土産を持っていくための「かばん持ち」をしていたと証言しています。

意義ばかり強調する県議会

見直し後も派遣する議員の数に上限は設けられておらず、視察費が予算を上回った場合に費用を捻出する方法については継続審議となりました。

プロジェクトチームの中では、費用などに上限を設けることに反対意見が出ていて、その理由は「成果を上げるため」とされています。

自民党県議団 松尾統章 会長「私はやっぱり海外視察の部分で、我々議会が行くことには意義があると思っています。成果を出していかなきゃいけないといった気持ちの中でやってきた」

そもそも見直しを行うプロジェクトチームは問題視されている海外視察に参加してきた議員らで構成されています。

県民から厳しい声

福岡県民「議員たちだけじゃなくて他の方の意見も入れてそして決められたほうがいいんじゃないかと思う」

福岡県民「自分たちだけで見直しの議論できますか。改まらないんじゃないでしょうか」

福岡県民「県議会だよりとかは読んでますけど成果はわからないです」

福岡県民「第三者委員会とか一般の方を入れて委員会を作られたほうがいいと思います」

問題を自ら検証し明らかにせよ

「成果」ばかりをアピールしている県議会。

これまでどのような問題があり、どう改善していくべきかを自ら明らかにして検証していかない限り、海外視察に対する県民の理解を得ることは難しそうです。

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