「知識悪用 被告以外の犯人は考えられない」保険金目的で叔父を殺害 福岡地裁が会社役員の男に無期懲役

3年前、福岡県うきは市で、保険金目的で叔父を殺害したとされる男に福岡地裁は28日、無期懲役の判決を言い渡しました。裁判所は「被告以外の犯人は考えられない」として男の無罪主張を退けました。

車で轢いて殺害・保険金1500万円だまし取る

判決によりますと、会社役員の松成英一郎被告（57）は2021年、うきは市の駐車場で当時64歳の叔父を車で複数回轢いて殺害し、生命保険金約1500万円をだまし取りました。

これまでの裁判で松成被告は「現場には行っていないし、殺害もしていない」と無罪を主張し、検察は無期懲役を求刑していました。

28日の判決で福岡地裁の鈴嶋晋一裁判長は松成被告の携帯電話の位置情報などから「被告以外の犯人は考えられない」と指摘。

その上で「保険代理店業を営む被告がその知識を悪用した」「強固な殺意に基づいて被害者を殺害した残酷で冷酷な犯行」などとして松成被告に無期懲役の判決を言い渡しました。

松成被告は判決を不服として即日控訴しました。