環境に配慮したパリオリンピック™ 大会の”レガシー”は ほぼ既存の建物の一方で街が生まれ変わる再開発も
RKB毎日放送 / 2024年8月19日 17時11分
8月12日(日本時間)に幕を閉じたパリオリンピック。
競技会場へのペットボトルの持ち込みを禁止した他、市内の自転車専用道路を整備し、会場まで自転車移動を可能に。再生可能エネルギーのみを使用するなど、環境に配慮した大会となりました。
さらに今回は、会場の約95%を既存の建造物でまかなっています。
一方で、オリンピックを契機に再開発をしようとする街もありました。
新しい施設を増やすことで街全体を変えようと取り組んでいます。
ほとんどの会場が既存の建物 パリ市民の反応は
本田奈也花アナウンサー
「今回のオリンピックは歴史的建造物を多く使用した大会となりました。街の皆さんはどう評価しているのでしょうか」
パリ市民
「建造物を増やすと環境への負荷もかかるから、環境面でも良いことだと思います。」
「いろんなところを歩くとそれだけでお祭り気分になれるし、全ての競技場に地下鉄で移動できることも素晴らしいと思う。」
本田奈也花アナウンサー Qパリ五輪は成功したと思いますか
パリ市民
「本当に成功したと思ってます。フランス人は開催前にどうなるのかなぁ、大丈夫かなぁと心配していましたが、全てが完璧に滞りなく進んだと思います。」
フェンシング会場となったグラン・パレ。
1900年のパリ万博のためにつくられた歴史ある会場です。
そして、福岡市出身の田中利幸選手が92年ぶりにメダルを獲得した馬術競技はフランス初の世界遺産、ヴェルサイユ宮殿が会場でした。
新設された会場も環境に配慮 予算を大幅削減
本田奈也花アナウンサー
「歴史的建造物を多く使った今大会。唯一フランスがつくった競技場があります。それがアーティスティックスイミングの会場となったアクアティクス・センターです。」
水球の会場にもなったアクアティクス・センター。
会場内の全ての電力をソーラーパネルで供給したり、内装の建築資材はすべてリサイクル製品を使ったりと環境に優しいつくりとなっています。
予算も大幅に削減したとパリ市の担当者は話します。
オリンピック・パラリンピックのMICE開発担当者 エロディー・ベルタさん
「パリは立候補した時点から努力しました。また、選手村やアクアティクスセンターを建設した会社は予算を使いきれなかったのでオリンピック委員会に返金しました。こんなことは一度もなかったので本当に素晴らしいと思う。」
「最も貧困が多いエリア」に会場を新設 その理由は
このアクアティクスセンターがつくられたのがパリ郊外のサンドニ地区です。
「サンドニはフランスのなかで最も貧困層が多いエリア」とベルタさんは話します。
オリンピック・パラリンピックのMICE開発担当者 エロディー・ベルタさん
「サンドニ地区は社会的にも経済的にも問題が多いところ。いろんな国の人たちが集まってきているエリアなので、ちょっとしたことで問題が発生しやすい、いざこざが起きやすい場所だった」
オリンピックを契機にフランスはこの地区の再開発を進めています。
本田奈也花アナウンサー
「サンドニ地区に今年6月に開業したサンドニ・プレイエル駅は隈研吾さんのデザインとなっています。今は1つの路線しか通っていませんが、今後、新たに3つの路線が増え、さらにこの地区が盛り上がりそうです」
これまでサンドニ地区には地下鉄の駅が2つありましたが、パリ中心部へ行くには不便でした。
新たに地下鉄の路線が開通したことで、住民や雇用が増えることが期待されています。
近くに住む人
「ガラガラであまり何もないエリアでしたが、オリンピックが始まって沢山人が来るようになったし、地下鉄が開通して中心部にも行きやすくなりました。」
「ずいぶん良くなったと思います。私もここから30分ぐらいの所に住んでいますが、ここに来ると気分が良くなるし、いろいろな人が新たに住み始めています。」
選手村には病院やオフィス・商業施設も計画 環境に配慮した”新たな街”に
本田奈也花アナウンサー
「この新しい駅から徒歩10分の場所にあるのがオリンピックの選手村です」
また、同じサンドニ地区につくられた選手村には、今後、新しい街が完成する予定です。
オリンピック・パラリンピックのMICE開発担当者 エロディー・ベルタさん
「パラリンピックが終わったら1年かけて、人が住めるような状態にします。例えばキッチンを作ったり壁を作ったりとか、住居にするための調整が行われた後に、街として開放されます。学生寮や病院、学校、オフィス、商業施設など、そういったものが全部つくられます」
来年9月から入居が始まる予定で、二酸化炭素の排出を減らすため建設資材には木材を用いるなど環境に配慮した街づくりを行うとしています。
近くに住む人
「すごくいいエリアになっているから、住めるのであれば住むのもいいかもしれないです」
環境に配慮した大会と注目されたパリオリンピック。
再開発が進んだサンドニ地区など、フランスの街や人々の暮らしがどのように変わっていくのか注目されます。
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