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「死者や遺族の無念を晴らせるのは私たち」 死因不明遺体の事件性を判断する「検視」の現場に初の女性警察官 福岡県警

RKB毎日放送 / 2024年8月20日 19時14分

福岡県内では、去年、死亡原因がわからない遺体が約6500体見つかりました。これらの遺体が、殺害されたものか病死なのかなどの判断をするのが警察の「検視官」です。

これまで男性のみの職場だった福岡県警の検視官室に今年、初めて3人の女性警察官が配属されました。重要な判断をする「検視官」の補助をする「検視係」として日々、様々な状態で見つかる遺体と向き合っています。

午前7時の福岡県警本部。

捜査第一課の検視官室に出勤してきたのは、延ちさと巡査部長(29)です。

延さんが所属する捜査第一課は、殺人や強盗、放火、性犯罪など「強行犯」の捜査を担当します。

捜査第一課検視係・延ちさと巡査部長「はい、検視延です」「管理官、(西)入りました/70代男性です」「わかりました/1班派遣しますのでまた詳細が分かれば続報をいただきたいと思います」

延さんは今年3月、牛嶋恵理巡査部長(32)、大淵紘子巡査部長(32)と共に、福岡県警の女性警察官では初めて遺体の死亡原因などを調べる「検視官」を補助する「検視係」に任命されました。

捜査第一課検視係・延ちさと巡査部長「現場に行って御遺体の確認や死者の生前の状況を捜査します」

捜査第一課検視係・牛嶋恵理巡査部長「なるべく早くお体をご家族の方に返すことができるようにする」

検視係は、病院などで医師が死亡を確認した場合を除くほぼ全ての遺体と向き合い、事件性の有無などを判断しています。

捜査第一課検視係・延ちさと巡査部長「管理官、準備できました」

捜査第一課検視官・安藤真一郎警視「では行きましょうか」

「検視官」は、事件や事故の現場はもちろん、人が亡くなっているのが見つかった住宅、警察署の霊安室などで「検視」を行います。

死亡してからの経過時間や見つかった場所などにより遺体の状況は様々です。

去年1年間に福岡県内で見つかった死亡原因が分からない遺体はおよそ6500体。

福岡県警本部の検視官室に勤務する35人でその9割近くを検視していて、1日に平均で17体の遺体と向き合っています。

発見者が「怖くて近づけない」と通報するような凄惨な現場に出動することもあり、心身共に負荷のかかる仕事ですが、強い使命感を持って臨んでいます。

捜査第一課検視係・延ちさと巡査部長「死者や遺族の無念を晴らせるのは私たちだけと思ってやれるところにやりがいを感じてます」

遺族のケアを大切にしていると話す牛嶋巡査部長は、女性ならではの強みもあると話します。

捜査第一課検視係・牛嶋恵理巡査部長「やはり女性の体を見知らぬ男性が確認するっていうのはそれでちょっと抵抗を持たれる方もいらっしゃと思うので、極力亡くなった方が女性であれば/私がお体をみるという」

女性3人の活躍に、上司も期待を寄せています。

捜査第一課検視官・安藤真一郎警視「彼女たちなりの視点できちんと対応していってる/上司としては非常に頼もしい限りです/県警初の女性の検視の補助官ということでゆくゆくは知識を深めていただいて検視官として一人前の方になっていただいて」

福岡県警の検視官室に初めて女性が配属されてから5か月。

検視係として早く一人前になれるよう、女性警察官3人は、細部まで目をこらして日々、遺体と向き合います。

捜査第一課検視係・延ちさと巡査部長「ここで学んだことを活かして現場に出て殺人とかそういう大きい事案を対応できるような刑事になりたいです」

捜査第一課検視係・牛嶋恵理巡査部長「死者の最期を自信をもって死者の代わりにご遺族の方に代弁できるようなそういった検視官なりたいと思っております」

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