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きっかけは“イノシシ対策” 藍染めに魅了された女性(53)が独学で作品をつくるまで

RKB毎日放送 / 2024年8月23日 18時11分

藍染めに魅了され、独学で習得に励む女性(53)がいます。上から下まで自ら染め上げた服を身に着けるほどの藍染め好き。元々藍染めに興味があったわけではなく、イノシシ対策から、自宅裏の畑で「タデ藍」の葉を栽培したのがきっかけでした。

自分で染めた服と靴で出迎えてくれた

「藍染めをこよなく愛する人がいる」と聞いて訪ねたのは、福岡県八女市。黒木町にある民家で出迎えてくれたのは鍋田百子さん(53)です。すべて自分で染めあげたという藍色の服を身につけ、履いていた靴まで藍色に染められていました。

夫婦で米や茶を栽培

鍋田さんは夫婦で米や茶を栽培し、タケノコや栗なども収獲する農家ですが、その傍ら、去年から独学で藍染めを学びはじめました。原料となる植物「タデ藍」を自宅裏の畑で栽培しています。青々と生い茂る藍の葉は、今がまさに収穫の最盛期。

「イノシシがタデ藍の臭いを嫌う」と聞いたから

鍋田百子さん(53)「タデ藍を栽培するようになったのは、もともと染物をするのが目的ではなく、イノシシがタデ藍の臭いを嫌って、農作物の被害が受けにくくなる、いう話を聞いたからなんです」

栽培をきっかけに、藍色の美しさに魅了され、今でも日に日に藍染めの虜になっているそうです。

発酵・熟成に1年かけて原料に

鍋田さんの工房に入ってまず驚いたのが、ツンとした発酵臭。この独特の香りは藍染めの原料に理由があります。

収穫したタデ藍の葉は乾燥させたあと、1年かけて発酵・熟成し堆肥状にします。これが藍液と呼ばれる藍染めの素となる液体です。

瓶の中に入っている藍液は、藍色というより黒色っぽい印象。手を入れてみると、ドロっとしています。

光を反射しているかのようなきらめき

この藍液に白い布を入れ、優しく揉んで浸透させます。輪ゴムで縛った小さなガーゼを1分ほど揉みこませたら、藍液の中から引き揚げます。真っ黒になったガーゼを水ですすぐと、きれいな藍色に!絞り染めの完成です。

太陽の光に照らすと、きらめいているようにも見えます。

製作したキーホルダー等の小物類は、八女市黒木町内にある「古民家梅屋」で週末だけ販売されているほか、鍋田さんの工房では、藍染めの体験教室も開いています。

鍋田百子さん(53)「今はまっているのは、薄いレース生地を染めること。レースは深みのある色に染めると、とても美しくなるんです」

イノシシ被害はどうなった?

ちなみに、イノシシ避けに効果はあったのでしょうか。

鍋田さんによると、田んぼのイネや畑には電気柵を設置していてもイノシシ被害はなくならないのに、タデ藍だけはそのままでも葉を食べられる被害は発生していないそうです。

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