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「感染力強く流行しやすい」 水ぼうそう感染者が増加 福岡

RKB毎日放送 / 2024年9月18日 17時42分

全身に発疹し、発熱などの症状を引き起こす水ぼうそうの感染者が福岡県で急増しています。

感染力が極めて強いため、福岡県は気になる症状がある場合は医療機関を受診するよう呼びかけています。

前週の2.76倍に

福岡県の感染症発生動向調査によりますと、9月8日までの1週間で、水痘いわゆる水ぼうそうの感染が47件報告され、前の週に比べて2.76倍に増えています。

福岡県医師会 稲光毅 常任理事「非常に流行しやすい疾患なので、クラスで水ぼうそうの子が出たりすると、そのクラス内での発生とかいうことはあるかもしれません。1歳から3歳までの間に、水痘ワクチンを2回接種を受けることになってまして、強い接触の機会がない限りは感染は広がりません」

9歳以下が90%以上

水ぼうそうは9歳以下の発症率が90%以上を占めるウイルス性の感染症です。

2~3週間の潜伏期間があり、発疹や発熱の症状が出ます。

頭や口の中にも水疱ができるのが特徴です。

桜坂なかやまこどもクリニック 中山英樹 院長「水ぼうそうのウイルスは非常に感染力が強くて、はしかの次に感染が強い。飛沫感染もしますし、接触感染もするし、空気感染もします。もちろん大人もかかります。大人がかかると、子供より大人の方が重症化して、熱が続いたり、発疹も非常にひどくなったりする。りあるいは合併症として肺炎や、髄膜炎のリスクが上がってきます。ワクチンを打っていれば軽症で済みますし、抗ウイルス薬がありますので、それを飲んでいただければ、数日から1週間以内に全てかさぶたになって、感染力がないという風に判断します。」

帯状疱疹の発症が増加

2014年に水痘ワクチンが小児の定期接種に導入されてから水ぼうそうの患者数は減少傾向にありますが、一方で、大人になってから帯状疱疹が発症するケースが増えています。

桜坂なかやまこどもクリニック 中山英樹 院長「水ぼうそうにかかった方は水ぼうそうウイルスが体の中にずっと潜んでいる状態になります。年齢が高くなって免疫が下がってくる。あるいは病気をされて免疫が下がってくるなどの場合に、帯状疱疹が出てきます。最近では40代~50代と比較的若い方でも発症しますし、発症率が増えてきていると言われています。」

水疱瘡と帯状疱疹の原因となるウイルスは同じで、80歳までに3人のうち1人が帯状疱疹を発症すると言われています。

桜坂なかやまこどもクリニック 中山英樹 院長「帯状疱疹の大人から子供に水ぼうそうを発症させるということがありえます。もし帯状疱疹が出現しましたら、そこを覆うなどして、人に感染させないようにすることが大事だと思います。疑わしい発疹が出た場合は必ず医療機関を受診していただきたいと思います。」

2014年に水痘ワクチンが小児の定期接種に導入されて以降、水ぼうそうにかかる子供の数が減った一方で、免疫を獲得しないことが帯状疱疹の発症数増加につながっているという見方もあります。

帯状疱疹の予防にワクチンも

「50歳以上の人に対する帯状疱疹の予防」としては、不活化ワクチンである帯状疱疹ワクチンが2020年に販売開始されました。

2回の筋肉内注射で発症予防効果はおよそ90%。

任意接種のため、費用は1回あたり2万円程度と高額ですが、福岡県内では宗像市や大野城市、太宰府市などの自治体で助成制度があります。

「感染力が強い。疑いあれば集団生活入らないで」

9歳以下の子供がかかりやすい水ぼうそう。

感染力が極めて強く、空気感染もします。

福岡県医師会は18日の会見で、水ぼうそうの感染者数について「変動の範囲内かはつかみかねる」としつつも、「ワクチンを受けているからかからないわけではない」「水ぼうそうの疑いがある際は、集団生活には入らないようにしてほしい」と注意を呼びかけました。

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