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部員11人の小学生ソフトボールチームが九州大会制覇 強さの秘密と6年生引退後に訪れる危機

RKB毎日放送 / 2024年10月2日 17時8分

部員が11人しかいない福岡県春日市の小学生ソフトボールチームが今年の夏、九州大会で初優勝しました。

少数精鋭で九州大会を勝ち抜いた秘密と6年生が卒部した後にチャンピオンチームに突きつけられる危機を取材しました。

九州大会制覇 部員は6年生10人と2年生1人の計11人

福岡県春日市の大谷小学校のグラウンドで汗を流す子供たち。

毎週月曜日と金曜日の放課後に活動している小学生のソフトボールチーム「大谷スポーツ少年団」です。

現在、部員は6年生10人と2年生1人のあわせて11人しかいません。

大谷スポーツ少年団・高木剛監督「遊びの多様化といいますか、当然スポーツだけでなくゲームだったりとか(他にも)興味あるスポーツがでてきた。5年生以下が入ってこなかったのかな」

大谷スポーツ少年団は今年の夏、県予選を勝ち抜いて九州大会に出場。

見事、初優勝を果たしました。

「堅守」のチーム少人数ならではの強みも

チームの強みは守備。九州大会も5試合で2失点と、堅い守りで勝ち上がりました。

大谷スポーツ少年団・高木剛監督「まず、技術面からいくと守備のチームかなっていうのがあってですね、ピッチャー・キャッチャー・センターラインを中心としたチームと思っています」

野球と同じで1チーム9人でプレーするソフトボール。

部員が少ない大谷スポーツ少年団は紅白戦や試合形式の練習ができません。

大谷スポーツ少年団・高木剛監督「限られた人数ですので、部分部分の練習というのを工夫している」

外野手がランナーとなって内野手の動きを確認することで、守備と走塁の練習を同時に実施。

打撃練習では、監督自らキャッチャーマスクをかぶるなど、様々な工夫で人数が少ないことの悪い面をカバーしています。

逆に人数が少ないことの良い面もあります。

大谷スポーツ少年団・高木剛監督「それもっとダッシュして片手でいいじゃん。両手でいかなくても膨らんでごらん。そう、打球緩いっちゃろ」「1人1人とじっくり向き合える(課題を)具体的にしてあげることで、できた時の達成感。やればできるんだとか、自信にも繋がると思うので」

大谷スポーツ少年団・吉田勝真選手(6年)「監督の指導が、人に集中して、一人一人にちゃんと時間を与えて指導ができている」

細かく行き届いた指導のかいもあり、8月末に行われた別の大会でも、持ち前の堅守と投手陣の好投で、6試合を勝ち抜き優勝を果たしました。

”小学生ソフト”チームが減少 九州王者も来季は部員1人に

福岡県ソフトボール協会によりますと、小学生のソフトボールチームは5年前には210チームありましたが、今年は167チームに減少。

今年で創設から48年を迎えた「大谷スポーツ少年団」も6年生が卒業すれば、部員は2年生1人だけとなってしまいます。

大谷スポーツ少年団・福田應也選手(2年)「悲しい。(残り数か月)いろいろ教えてもらったりしたいです。いっぱい入ってまたやりたいっていう気持ちです」

大谷スポーツ少年団・吉田勝真選手(6年)「僕は1年生から6年生までずっとこのチームでやってきたから、まだ続いてほしい」大谷スポーツ少年団・高松佑選手(6年)「(2年の)應也が1人だったらかわいそうだし、チームがなくなることも考えたら嫌だから、しっかり学校とかで呼びかけをしていきたいです」

大谷スポーツ少年団・高木剛監督「大谷小学校の子供たちがソフトボールをできる環境っていうのは継続して、環境づくり、プレーする場を作っていくのは我々の役目だと思っていますので、そこは50年60年という風につないでいけるように頑張っていきたいと思います」

11人の部員で九州の頂点に立った大谷スポーツ少年団。

来年もチームを存続させ大会に出場することができるのか、チームは大きな岐路に立たされています。

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