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124年前のコイン判別方法が凄かった!「チーン」「ボーン」音を聞き分け 公衆電話に2つの硬貨投入口

RKB毎日放送 / 2024年10月23日 5時8分

第1回の衆議院議員総選挙が行われた年(1890年)、電話サービスが開始された。きょう10月23日は「電信電話記念日」。当時の通信環境は大きく様変わりしている。

職場での電話応対は未知の領域?

新社会人が直面する問題のひとつが電話応対だという。職場での電話応対のマナーや作法は、未知の領域だという若者は少なくない。

幼いころから携帯・スマホが普及していた世代にとっては、家庭で電話のマナー・作法を学ぶ機会はほぼ無いに等しく、就職後の電話応対がドキドキの初体験となるのだ。

日本での携帯電話のサービス開始は1988年。その後、携帯電話の契約数が固定電話を上回ったのが2000年なので、はや24年が経過することになる。

当初の加入数 わずか197世帯

さて、きょう10月23日は「電信電話記念日」。1869年(明治2年)、東京~横浜間の電信線の架設工事が始まった日にちなむ。電話サービスが開始されたのが1890年(明治23年)。最初は東京~横浜間で、当初の加入数は、わずか197世帯だったそうだ。

1890年といえば、第1回の衆議院議員総選挙が行われた年で、電話の登場は、日本が近代化に向けて動き始めたことを大衆に強く印象付けただろう。

「自動電話」と呼ばれた公衆電話

公衆電話が日本に初めて設置されたのは、1900年(明治33年)。当時、公衆電話は自動電話と呼ばれていたそうだ。アメリカの「オートマティックテレフォン」という名称が由来ということだが、実際は自動ではなく、交換手が電話の発信者と受信者を手動でつないでいた。

5銭が落ちると「チーン」10銭が落ちると「ボーン」

その自動電話には硬貨の投入口が2つあった。5銭用と10銭用。ところで、利用者が硬貨をいくら入れたか、どうやって判別していたのか?

実は、投入口の内部にベルが仕込まれていて、5銭が落ちると「チーン」10銭が落ちると「ボーン」という音が鳴り、その音を交換手が電話越しに聞いて判断していたという。

人工知能が発達する現代からすると、何とも微笑ましいシステムだが、きっと当時の人にとっては、夢の最先端のテクノロジーだったことだろう。

2031年度には3万台に

さて、携帯電話やスマートフォンの普及で、公衆電話をあまり見かけなくなってきた。

公衆電話施設数の推移 1984年 93万4903個 1994年 80万0772個 2004年 44万2302個 2014年 18万3655個
※NTT東日本による

NTT東日本、西日本によると1984年度には93万台を超えていた公衆電話を、2031年度には3万台まで削減する方針だという。

いつかスマートフォンも微笑ましく思える未来がやってくるのだろうか。そして、その頃の通信環境はどうなっているのだろうか。時代ともに文化は変貌を遂げていくものだが、その典型的な例なのかもしれない。

RKB毎日放送アナウンサー 坂田周大

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