「涙が出るほど嬉しい」旧優生保護法のもと不妊手術を強制 2組の夫婦が国と和解 2000万円の和解金 福岡

旧優生保護法の下、不妊手術を強制されたのは憲法に違反するとして、福岡県に住む2組の夫婦が国に損害賠償を求めた裁判で、28日、いずれの夫婦についても、国が約2000万円の和解金を支払うなどの条件で和解が成立しました。

この裁判は、福岡県に住む聴覚障害のある70代の日田梅さん夫婦と80代の朝倉典子さん夫婦が、障害者に不妊手術を強制した旧優生保護法の下、夫が不妊手術を受けさせられたのは憲法違反だとして国に損害賠償を求めていたものです。

朝倉さん夫婦については3年前に夫が亡くなり、典子さんなどが裁判を引き継いでいました。

この裁判で28日、いずれの夫婦に対しても、国が約2000万円の和解金を支払うなどの条件で和解が成立しました。

和解が成立した朝倉典子さん「和解により裁判を終えることができて、涙が出るほどうれしいです。あの世にいる主人に報告したいと思います。」

国側はいずれの弁論でも、原告らに対し「心より深く謝罪する」としています。