【引退会見】和田毅投手 22年の現役生活に幕「7月には引退を決めていた」
RKB毎日放送 / 2024年11月5日 18時38分
ホークスの和田毅投手(43)が5日、引退会見に臨み、引退の理由や、決断した時期などについて語った。引退会見の質疑応答は、次のとおり。
ー冒頭あいさつ
和田毅は今シーズンをもって引退をします。たくさんの方からメールや電話を頂いて、返信とか、まだ連絡できていない方々もたくさんいますが、この場を借りてお伝えさせていただきます。
-今の思い
最近決めた訳でもなく、ずっと前から、(引退することが)ある程度固まってきたのは今年の7月過ぎくらい。その時期には、ほぼほぼ自分の中では固まっていましたし、妻にも7月には伝えていた。ここまで皆さんに知られずにこの日を迎えられて、自分としては良かったなと思う。
-引退の決め手は
遡れば2019年、肩の痛みと闘いながら、2018年に全く投げられず、2019年に復帰しましたけれど、その年から5年間、「ダメになったらやめよう」と、毎シーズンそういう気持ちでやっていたので、5年間の中で、ホークスで選手としての役割はだんだん終わりを迎えているのかなと、少しずつ思いはじめて、その中で、今年は特にそれをすごく強く感じて、今度は選手ではない立場で、ホークス、野球界に貢献する、勉強する時間に充てたい思いが強くなっていった。今年は膝の痛みだったり、腰だったり、内転筋の肉離れだったり、中継ぎで投げているときも肩の痛みを感じながら、何度も注射を打ちながら投げていた部分もあったので、体がどんどんボロボロになっているのを、今シーズンの最後の方は感じていた。
-シーズン終盤はどんな思いでプレー
今年は膝の痛みが本当にきつくて、戻れないかもと覚悟していたんですけど、治療のかいもあって、9月前に良くなっていって、もしかしたら(今季中に)試合で投げられるかもしれないと思った時に、球団のトップの方に(今季限りでの引退)を伝えて、どんな形でもいいので、今年で最後という気持ちでやっていたので、どんな形でもチームに貢献できる形で終わりたいなと。最後は肉離れしてしまって、日本シリーズで全く貢献できずに申し訳なかった。
-日本シリーズ前の練習の時はどんな思い
その時期は球団のトップの方しか知らなかったので、監督も選手もコーチも誰も知らない状態だったので、肉離れをしてしまって、来年のためにリハビリを頑張ってくれと声をかけていただいた時に、自分としては今年で終わりなので、その時に初めて小久保監督と倉野コーチらに伝えた。
-最後まで多くの人に伝えなかった理由
今年ホークスは優勝しましたし、自分の中でチームが優勝した中で、(ポストシーズンの前に)引退試合とか、引退の報告をして、自分で言うのも変なんですけど、「和田さんの為に」とか、「和田のために日本一になろう」とか、そういう空気だけには絶対にしたくなかった。自分も今年ほとんどチームに貢献できていませんし、優勝したのは紛れもなくチーム全員の力ですし、皆の力ですし、ファンの声援があっての優勝だと思いますし、その中に私情を挟んではいけないなと。自分のためにという空気だけは絶対やってはいけないなと。みんなの力で勝ち得た優勝なので、みんなの力でクライマックスシリーズ、日本シリーズを戦って欲しい気持ちがあった。球団の方からはもちろん、引退試合の話などは頂いていたんですけど、そこは固辞させて頂きました。
ー22年のプロ野球人生を振り返って
振り返っても悔いのない、やり残したことのない野球人生だと自分では思っています。
ー特に印象に残っていること
22年もあるので(笑)。全てが思い出ですし、新人の頃は、日本一を1年目で経験させてもらえましたし、今じゃ絶対に無いと思うんですけど、先発で完投して、胴上げさせてもらったこともありましたし、今考えたら、ルーキーで胴上げ投手ってあり得ないなと。そんなことを、王会長が監督の時にさせていただいて、いま考えると不思議ですけど、そこから怪我もあったり、アメリカでは失敗とか、たくさんのことをやりましたけど、自分にとっては全てがプラスになった。これまでの野球人生で、無駄なことは無かったと、誇りを持って言える。
ープロ野球選手として大事にしてきたこと、こだわり
難しいですね…最後の引退試合をしないというか、固辞じゃないですけど、やっぱりファンあってのプロ野球ですし、1人で優勝できるものでは無いですし、1人のためにやることも時には大事だと思いますけど、やっぱりみんなの力が集まって、みんなが同じ方向を向いて、勝ち得て行くものだと思うので、それを自分も大事にしていましたので、チームあっての自分という気持ちでずっと戦っていましたので、それを一番最初に引き継がせてもらったのが、城島さんに怒られた時。城島さんに怒られてからはずっとその気持ちで。それが22年続けられたのは良かった。
-現役を続けられた理由
今までの出会い、たくさんの方に出会ったことが今の自分を作り上げたと思っている。両親も奥さんも娘も。たくさんの方に携わって頂いたことで、今の自分ができた。22年プロでやらしてもらって感謝しかないです。
ーファンについて
日本一、世界一のファンだと思っていますし、2018年の怪我で1年半投げられなかったですけど、2019年にマウンドに上がった時に、本当にすごい拍手を頂いて、これだけのファンの方が待っていてくれたんだと思うと、すごく嬉しかったですし、あの時の拍手は本当に忘れませんし、もしかしたら引退試合とかをしなかったのは、裏切りに受け止められるかもしれないですけど、そこは自分のプライドというか、そこは考慮していただけたら。申し訳ない気持ちではあります。
ー今後について
全く何も。内密に進めてきたことですし、絶対に漏らしたくない気持ちでやっていましたし、王会長にも知らせたのは昨日(4日)の朝ですし。選手達に伝えたのも昨日ですし、そこから色んな方に連絡したのも昨日の夕方くらいから。本当にまだ何も決まっていませんし、球団の方からは、今後の話をしっかりやれたらという風には言っていただいているので、すごく有り難い話ですし、自分としてもそういう話をやっていきたい。引退試合はしなかったですけど、可能であれば来年の3月に、セレモニーなのか、引退試合なのかはわかりませんが、やって頂けたら、そこでお願いしたいなと。球団には伝えています。
ー指導者の道は
いま現在は、本当に終わったばかりですし、そういう気持ちは…今の自分では勉強不足ですし、すぐになれるとは思っていませんし、まだまだ、そんなことは考えられませんけど、いつか、しっかり勉強してから、そういう日が来るのであれば、オファーを頂けるのであれば、それに見合う人物になって、戻ってこられたらなとは思います。
ー福岡という土地はどんな場所になった
18年福岡に住ませてもらって、福岡が大好きですし、自分にとっては人生で一番長く住んでいるので、故郷と言っても過言では無い場所なので、福岡に住み続けられたらなと思っています。
ー大学時代を振り返って
自分がプロに入るために、一番のターニングポイントになった4年間。高校の時もいろんなターニングポイントはありますけど、一番大きいのは大学の4年間だったと思います。
ー松坂大輔という存在
常に僕らの太陽というか、トップですし、僕で松坂世代もついに終わってしまう。本人に連絡したら、自分が辞めることをすごく悲しんでくれた。世代全員が引退となったので、なんかやろうよという話はしました。
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