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雲が発生する位置で判明する「寒気の強さ」

RKB毎日放送 / 2024年11月19日 19時7分

先週までは、気温高めで小春日和となっていましたが、今週に入って急に寒くなりました。

今週になって、「西高東低」の冬型気圧配置の影響で急に寒くなる!

18日(月)正午の天気図を見ると、西に高気圧、東に低気圧と、まさに「西高東低」、冬型の気圧配置です。

なぜ、冬型だと寒くなるのかというと、冷たい空気を持った西の高気圧、シベリア高気圧から冷たい空気が吹き出し、西の低気圧に吹き込むため、その通り道にある日本が冷たい空気の通り道になるのです。

なおかつ、天気図上の等圧線の間隔が狭いほど風が強くなるため、18日から強い寒気が日本に吹き込んだというわけです。

気象予報士の中には、この西高東低の天気図を見るだけで、ゾクゾクっと寒さを感じる人も多いです。

雲の位置からもわかる、流入する寒気の強さ

実は、「気象衛星ひまわり」からも、寒気の強さを知ることができます。

18日と19日の気象衛星ひまわりの画像を左右に並べたものです。

冬型の場合、北西の季節風が吹きます。

ここで注目して欲しいのは、北西の季節風がロシアなど大陸から、海水温が高い日本海に出たときに、どれぐらいの距離で、雪雲が発生するかです。

その距離を「離岸距離」(りがんきょり)と呼びます。

寒気が強いと、暖かい日本海との温度差が大きいため雪雲がすぐに発生し、離岸距離が短くなります。

一方、寒気が弱まると、海面との温度差が大きくないため雲の発生に時間がかり、離岸距離が長くなるというわけです。

つまり、19日には離岸距離が長くなったため、今回の寒気はいったん弱まったと考えてよさそうです。

寒気は弱まっても、あす20日朝は、けさより寒い所が多い。

ただ、寒気は弱まったと書きましたが、実は、20日の朝の方が、19日朝より寒くなるところが多いようです。

その原因の一つは、夜に晴れて上空に熱が逃げる「放射冷却現象」によるもの。

寒さは、寒気だけでは決まりません。

寒気が緩んでも、あすの朝の寒さには、また注意『寒気』です。

RKB気象予報士 龍山康朗

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