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「1年に2回電気止まったことも」専業主婦→”片付け”講座で起業→年商5億円企業の経営者に 女性起業家増やすには

RKB毎日放送 / 2025年1月7日 18時55分

「25.5%」これは起業家に占める女性の割合です。

年々、増えてはいるものの、男女間にはまだ大きな開きがあります。

増やすためにはどうしたらよいのか。専業主婦から転身し、ビジネスを始めたある女性を取材しました。

「覚悟がいる」起業を目指す女性達

キャンプ女子 橋本華恋 代表
「一番こわいのって何かわかります?会社を立ち上げた時に自分の会社だったり団体名が世の中に知られないこと」

2024年12月、福岡市で開かれた女性経営者と起業を目指す女性たちとの交流会。

起業の心構えや失敗談、成功体験などを共有します。

アンジュブラン 舌間陽子 代表
「起業って覚悟がいると思います。子供さんを見ながら片手間にできたらいいなっていうのが理想ですけど、やっぱり仕事をしだすと覚悟を問われる場面がいっぱいあるので」

ホームポート 西崎彩智 代表
「後からやっとけば良かったと思う前にきょうが一番若いのできょうからやってみてください」

専業主婦から転身・・・家事をビジネスに

離婚をきっかけに専業主婦から起業家に転身した「お片づけ習慣化コンサルタント」の西崎彩智さん(57)です。

ホームポート 西崎彩智 代表
「自分が出来ることは家事とか片づけしかなかったので、逆に専業主婦を20年やってきたのをブランクととるのか、20年もやってきたからキャリアととるのかはひとつだなと思った時に、あえてキャリアにしようと思って」

2015年に起業した西崎さん。
片づけを習慣化する講座をオンラインを中心に開いたり、全国各地で講演したりしています。

今では、年商およそ5億円企業の経営者です。

”早朝10分間”の片付け講座

早朝5時半ごろ、西崎さんの自宅を訪ねると・・・

ホームポート 西崎彩智 代表
「起きたてです。すいませんこのままでごめんなさい」

オンライン講座で大切にしているのが早朝に行う”10分間の片付け”です。

70人の受講生が自分で好きな場所を決めて片付けます。

ホームポート 西崎彩智 代表
「がんばろう!10分間だ」

キッチンやリビングなどを片付ける受講生たち。

西崎さんは、画面を見ながら適格なアドバイスやねぎらいの言葉を投げかけます。

ホームポート 西崎彩智 代表
「むりやりデッドスペースに物を入れるのはやめよう。忘れるよ」

「取るときは絶対何か必要と思って取るけど戻す時にめんどくさいと絶対戻さないから、戻すときに戻せるかどうかのチェックをしてください」

「悩んでいた人が急に紙を破りだしたんですよ。書類見てどうしようどうしようと、もういいやと思って破ったり」

「上の棚を見てこの棚どうしようかなと思っている。彼女は明らかに背が届かない場所だったので、アドバイスをすると空っぽにしていました」

「えらいよね。こんな毎日起きてやってんだよ。すごい」

1年に2回電気が止まったことも・・・

毎年700人以上の片付けの悩みを解決してきたといいますが、起業当初の数年間は、かなり苦労したと振り返ります。

ホームポート 西崎彩智 代表
「ちょうど子供たちが大学生と高校生でめちゃくちゃ苦しかったです。どうにか抜け出さないと続かないなと思っていました」

片付け方の提案をしてもほとんど断られ、利用者は増えず、料金滞納で電気が年に2回も止まるなど苦しい日々を過ごしたと話す西崎さん。

その後、一度に複数の人を相手に出来るオンライン講座に着目し、コロナ禍での需要も追い風になり会社が軌道に乗りました。

ホームポート 西崎彩智 代表
「あの時みんなおうちにいたじゃないですか。孤独感もあったし。オンライン上とはいえ自分の悩みを共感できて、共に歩んでくれる仲間という存在がみなさんすごく良かったみたいで」

起業に”男女差” 女性支援策も

日本政策金融公庫によると、起業家に占める女性の割合は上昇傾向にあり、去年は25.5%となっていて1991年の調査開始以来最高となっています。

しかし、まだ、男女間で大きな差があるのが現状です。

また、有業者に占める起業者の割合は2022年、福岡県では男性が11%に対し女性が3.2%で、全国平均の3.4%を下回っています。

福岡県では去年9月、起業を目指す女性をサポートするため「Bloom福岡」をスタートしました。

「Bloom福岡」では、収益化や法規制など起業に必要な勉強会を開催したり、オンラインの相談窓口を開設したりして、女性が抱えがちな家庭との両立などの相談にも応じています。

女性起業家の声

ただ、西崎さんは、たとえ起業したとしても片付けなどの「家事の負担」を減らさなければ長続きはしないと話します。

ホームポート 西崎彩智 代表
「家事が回らない。そのまま起業とか始めちゃうと結局どんどん家の中が回らない。回らない中でやっていくと罪悪感ももってしまって、仕事に集中できなかったり家族から応援されないので、夫婦でぎすぎすしたりお子さんとの関係が安定しない方が多い」

また、起業家育成コンサルタント吉田淑恵さんは、融資面など女性が優遇される支援は多いものの、そもそも起業を選択肢に入れている女性が少ないと話します。

起業家育成コンサルタント 吉田淑恵さん
「起業しようとは思わないというか思えないというか。起業してうまくいくイメーができていないと思う。なので起業してうまくいっている女性をたくさん見るとかそういう人に話を聞くと、私にもできそうだと選択肢に入れるというのが第一歩かなと思います」

西崎さんに片づけのポイントを3つ教えてもらいました。

(1)使っているものだけを残す
(2)使いやすい動線になっているか
(3)取り出しやすく戻しやすい収納を心掛けるという3点です。

「20年の専業主婦をブランクととるのかキャリアととるのか。あえてキャリアにしようと思って」と話した西崎さん。

得意なことをビジネスチャンスに生かすひとつの成功例ですね。

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