自宅の裏山に巨大な巣が!?スゴ腕ハンター「オオスズメバチ」の駆除現場に密着
南海放送NEWS / 2024年11月7日 17時0分
刺されれば死に至ることもあるスズメバチ。愛媛にはこの道20年のハチハンタ―がいます。町の平和を守るため、今回、最大・最強の難敵に立ち向かいます!
カメラに襲い掛かる大量のスズメバチ。秋、スズメバチは繁殖のピークを迎え、一層攻撃性を増します。最悪の場合、アナフィラキシーショックによって命を落とす可能性もある、危険な生物。去年、国内では21人が犠牲となっています。
この道20年のベテランハンター
内子町の徳永 進さん(76)。養蜂業を営む傍ら住民の要望に応えてイノシシなどの駆除も行う、山の何でも屋さんです。
そんな徳永さんのもう1つの顔が…スズメバチの巣を駆除する、すご腕ハンタ―です。
徳永さん:
「キイロスズメバチ、コガタスズメバチ、モンスズメバチの巣があります」
自宅の倉庫に並ぶ、徳永さんがこれまでに駆除してきたスズメバチの巣。これでも、ほんの一部です。
こちらが徳永さんの相棒、お手製の「駆除機」です!
「これが8号機なんですよ。これ以上の駆除機はないと思うんじゃけど」
飛び回るスズメバチを吸い込んで閉じ込める、いわばスズメバチ専用の掃除機。改良を重ね続けてきたこれまでのマシーンにさらに改良を重ね、ホースにハチが詰まるのを解消した最新バージョンです!
さらにハチが明るい所に向かう習性を利用して、全体を透明に。ハチが吸い込み口から逃げださない仕組みになっています。さすが、この道20年のベテランハンター、殺虫剤には頼りません!
スズメバチの攻撃性が増す秋も要注意
そんな徳永さんのもとに今回届いた依頼が…オオスズメバチの駆除です。
「世界で一番大きいハチですよスズメバチでは。針は7ミリあるんですよ、手袋なんかでもつまんだら刺すよ」
最大で6センチ、強い毒と高い攻撃性を持つ、世界最大のスズメバチ、オオスズメバチ!
「11月に入ったら新しい女王バチがでるんよ。その時にはここ全体(巣の近く)をウォンウォンしよるわい、その時はいかんでやられるで」
さらに厄介なのが…
「ほとんどオオスズメバチ(の巣)は地の中それか大きな大木の根本か。目の前来てカチカチしよるわい、こっちには来るなという意味だと思うけどね」
巣があるのは、地中や木の根元など、外から見えない場所。巣の存在に気づかず、近づきすぎて刺されてしまうことも多いといいます。
ちなみに徳永さん、万が一遭遇してしまった時はどうすればいいんですか?
徳永さん:
「ちょっと低めにして後ろに下がりな。こう振り返ってやったら刺されるで」
振り返ったり走ったり、大きな動きはハチを刺激してしまうとのこと。黒い服を避けるのも、ハチからの攻撃を避けるポイントということです。
国内の野生動物による死亡事故の原因として最も多いのが、スズメバチ。
町の平和を守るため、スズメバチハンター・徳永さん、出動です!
自宅裏山の斜面に小さな穴が…
今回の依頼主、松岡さんです。
松岡さん:
「お墓に上がる道があるんですけど、途中にハチがすごいいっぱいおるんですよ。穴に大きなハチが出入りしてるんですよ」
現場は自宅の裏山。墓へと続く道の斜面に、小さな穴が開いていました。
その入口には…いました、オオスズメバチです。穴からかき出された大量の土。巣の大きさがうかがえます。
徳永さん:
「(駆除)やりだしたらね、もう通られんですよ。攻撃してくるけん」
徳永さん防護服を着て準備完了。
徳永さん:
「よっしゃ、はい やりますよ」
記者:
「うわ、こわい」
巣を掘り起こそうと鍬を入れた瞬間、取材班に襲い掛かる大量のスズメハチ。恐がる記者をよそに…ハンター徳永さん、慣れた様子で駆除機を使いハチを吸い込みます。
掘り進めること5分。地中の巣が姿を現しました。予想通り、かなり大きいようです。
徳永さん:
「はあ はあ…弱ったね」
土の中から次から次へと取り出される、スズメバチの巣。と、その時…
徳永さん:
「これ女王バチ、これね黒いやつ」
巨大な巣の主が姿を現しました。
徳永さん:
「あーまだあるね、まだ上にあるな」
開始40分、1000匹近くを捕獲
駆除開始からおよそ40分。ようやく最後の一段を取り終えました。全部で9段。大物です。飛び回るハチを駆除機で吸い込み、ひと段落。この巣だけで1000匹近くのオオスズメバチを捕獲しました。徳永さんがこれまでに取ってきた巣の中でもトップクラスの大きさとのこと。
依頼主の松岡さんに、作業の完了を報告します。
松岡さん:
「すごい すごい。すごいいっぱい、巣も大きかったですね。安心してお墓行けます、助かりました」
徳永さん:
「焼酎漬けいいですよ、やってみます?」
松岡さん:
「私お酒飲まないので(笑)」
この秋、およそ20個のスズメバチの巣を駆除した徳永さん。
「これはなかなか大変やったですよ、なかなか取れんかってね。取りやすいかと思ったら根がついていて巣も大きいし」
Q今後は?
「やりますよ、体が続く限り。やるぜ!面白いけん」
町の平和を守るため、スズメバチハンター・徳永さんの活躍は続きます。
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