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高校生が“自作のバギーカー”で疾走!全国制覇を狙う松山工業高「自動車部」

南海放送NEWS / 2024年11月20日 18時0分

南海放送

手作りのバギーで全国の頂点を目指す松山工業高校「自動車部」全国の大会までのこり1か月となる中、マシンを改良するも…トラブル発生!?大会に向け準備を進める高校生たちを取材しました。

夕暮れのグラウンドを疾走する2台のオフロードバギー。ここは、松山工業高校。マシンを操るのは、自動車部のメンバーです。

高校生たちが魅せられる「ゼロハンカー」とは

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1年生から3年生までの13人の相棒が…

松山工業自動車部 山内寛太部長(2年)

「この車はゼロハンカー」

“ゼロハンカー”は、ゼロハンと呼ばれる50ccのエンジンを手づくりの車体フレームに積んだオフロードバギー。

毎年12月に岡山県で全国の高校がエントリーしたレース大会が開かれ、松山工業・自動車部も来月、2台体制で出場します。

このゼロハンカーに魅せられ自動車部に入部した、2年の山内寛太部長。

山内部長:

「幼いころから車が好きでミニカーとか走らせていた。実際の乗ってみたいなって。松山工業に入ったらこういうのがあるんだぞっていうのを教えてもらった」

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山内部長、去年はエースマシンのメカニック担当として大会に参加しましたが、トラブルで無念の予選敗退。ことしは、操作の性能を上げるためハンドルの取り付け方を変えるなど改良し、松工初の全国優勝を狙います。

山内部長、ドライバーにも立候補し、去年のリベンジに燃えますが…

山内部長:

「ドライバー志望が4人ぐらい。熾烈な争いですね」

松工初の女性ドライバー候補は

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ドライバー候補4人のうちの2人目は…1年の門田真愛來さん。

門田さんは自動車部の部員であり、今年8月に九州で開かれた、1リットルの燃料でどれだけ長い距離を走ることができるか、「燃費」を競うエコランの全国大会に出場し、2人乗りマシンのハンドルを握り、見事優勝を果たしているのです。

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松山工業自動車部 宮岡欣一郎顧問:

「度胸が据わっているので、男子生徒よりいくところはきちんとアクセル踏めるし、ハンドルの切り方がとても正確。緻密なので、多分左右2~3センチくらいのところはまっすぐ走れるぐらいの素質がある」

試運転でトラブル発生!迅速な対応法を身に着けてゆく

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大会まで40日となった先週火曜日。去年の大会でエンジンが壊れてしまったエースマシン。すでに修理しているものの、念のため予備のエンジンを組み上げて載せ替えようというのです。

20キロ近いエンジン、30分あまりで載せ替え完了です。早速、試運転…と、そのとき!

宮岡顧問:

「うわ、なんか漏れてるぞこれ」

山内部長:

「オイル?」

エンジン下の地面から黒いオイルの染みが…

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宮岡顧問:

「ここって(ボルトを)締めてないんじゃない?ちょっと締めてみ」

このまま放っておくと、予備エンジンまで壊れてしまう可能性があります。

部員:

「あ、締まってますね」

宮岡顧問:

「え?締まってる?」

確認のため、もう一度エンジンをかけると…勢いよく、オイルが噴き出してきました。

宮岡顧問:

「ここ?ネジが入ってないやん、1本」

南海放送

エンジンを組み上げる時に、ボルトを1本入れ忘れてしまっていました。エンジン担当の山田倫太郎さん、大急ぎでボルトを差し込み、締め付けます。

山内部長:

「オーケーオーケー!」

部員:

「止まっとる」

山内部長:

「止まった止まった」

エンジン担当 山田倫太郎さん:

「焦りました」

トラブルの洗い出しと解消は、レース本番でも必要になってくる技術。迅速かつ的確な判断を身に着けていきます。

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続いてガレージから運び出されたのは…10年近くにわたり第一線を張り続けているベテランのセカンドマシン。

山内部長:

「これ(レバー)を引いたらギアが上がる。押したらギアが下がる」

シートに乗り込んだ、松山工業初の女性ドライバー候補。1年の門田さん。まだバギーを運転したことはありません。門田さん、去年のレース画像を見ながらシミュレーションしますが…

門田さん:

「本格的な車のようなギヤとかがあったので、そこを考えながらやるのが難しかった。ちょっと怖い」

1か月後の大会に向け マシンを改良しテスト走行

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翌日。この日の部活動は、運動部がグラウンドの一部を譲ってくれることになり、急遽、テスト走行を行うことに。エースマシン、ハンドル部分を改良後初走行です。

その初走行をモータースポーツ大好き、私、和氣が、和氣流の実況でお届けします。

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山内部長:

「ヤバイやばい!ごめん!」

いきなり、山内部長が運転するエースマシンがスピン!気を取り直して走行を再開するも、またもやマシンはクルリと半回転。

ステアリング周りを変えたことで、それまでのどっしりとしたマシンの挙動がクイックになり、繊細な操作が必要な性格に変わっていたのです。

山内部長:

「ちょっと思ったのと違う」

マシンと一心同体になることができるか?山内部長、再び乗り込み挙動を把握しようと走り込みを重ねます。

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一方、門田さんはセカンドマシンに乗り込みます。おっかなびっくりな動きでバギーの初運転に挑む門田さん。

宮岡顧問:

「そこのスピードが遅いけんアクセル踏んでもスピードが出てこない。ちょっと速めで」

山内部長:

「ついてこれそう?」

門田さん:

「さっぱり分からん」

山内部長:

「いくよ」

エースマシンの後ろにつき、門田さん、少しずつスピードと操作に慣れてきたかな?

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門田さん、マシンの後輪を滑らせながら曲がり始めました。アクセルとハンドル操作、いきなりの上達です!!

門田さん:

「曲がった後に振られる感じがあって、その感覚が、できたのかなみたいな。楽しくなりました」

門田さんに触発されたか他のドライバー候補の気持ちにもエンジンがかかったようです。4人のドライバー候補に対し、マシンは2台のみ。マシンの改良も、ドライバーの選考も…来月の全国大会まで残り1か月です。

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山内部長:

「全国制覇。この一言に尽きる。自動車部の歴史で、まだゼロハンカーの全国は獲れていない。しっかり先輩たちが成し遂げられなかったことを、僕たちの代でやり遂げたい」

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