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窃盗犯の検挙にプライドをかける!25歳の“盗犯刑事”、執念の逮捕劇

南海放送NEWS / 2025年2月4日 17時0分

南海放送

松山東警察署が新庁舎での歴史をスタートさせて間もなく1年。きょうは、その新庁舎で窃盗犯の検挙にプライドをかける盗犯刑事の日常に密着です。

他人の金銭や品物を窃かに盗む、窃盗。愛媛県警は去年、県内で4704件の窃盗事件を認知。前の年と比べると200件以上増加した。

松山東警察署 刑事第三課 中井拓也刑事:

「(去年認知した)刑法犯のおよそ6割、7割を占める県民に身近な犯罪」

南海放送

空き巣に万引き、車上狙いなど私たちの日常にも潜む危険。その窃盗犯を地道な内偵捜査で検挙するプロ集団。松山東警察署刑事第三課。

刑事:

「一番形がいいのは検挙」

刑事:

「盗犯捜査を支えるところ」

鋭い洞察力と底知れぬ行動力を武器に窃盗事件の捜査にプライドをかける盗犯刑事、執念の逮捕劇に迫る。

愛媛県内の窃盗事件の3割以上を占める松山東署

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1月上旬。松山東警察署の一室。この日、ある窃盗事件の内偵捜査が大詰めを迎えていました。担当刑事の一人、北條巧真刑事25歳。刑事第三課に配属されて2年目の若手です。

北條刑事:

「(被疑者の)家見に行ったり、職場の確認とか令状の請求」

南海放送

北條刑事が追っているのは…

(通報):

「私が管理するコインランドリーの乾燥機から 他人の下着を盗んでいる男がいる」

先月、松山市内のコインランドリーで発生した窃盗事件。20代の女性が所有する下着が盗まれた事件です。被疑者は松山市内に住む40代の男。男は1度乾燥機から下着を盗んだ後、再び元に戻したことで事件当時、被害女性は盗まれていたことに気づいていませんでした。

北條刑事:

「(一度下着を)自分の支配下にうつしているので窃盗の既遂で、あとは着手だけという感じ」

Q.上司から見て北條刑事は?

松山東警察署 刑事第三課 中井拓也刑事:

「前向きに積極的に現場にも行くし、悪い泥棒を捕まえようというザ・盗犯刑事といいますか」

南海放送

県内では唯一の窃盗事件専門の捜査部隊。2018年6月に松山市内の質店とブランドショップで起きた連続窃盗事件。組織的なグループによる県をまたいだ犯行で、犯行現場となったのは愛媛や愛知などの1府6県、当時、被害総額はあわせて1億2500万円に上るとみられていました。

夜間に行われた大胆かつ悪質な犯行。その後、愛媛県警や愛知県警などの合同捜査班による捜査の結果、犯行グループは逮捕されました。

当時の捜査員:

「(犯行グループが)県外から入ってきて愛媛では珍しい事件。7か月くらい愛知に派遣されて」

Q.当時合同捜査班の雰囲気は?

「被疑者を捕まえようという、みんなそれ」

先人のプライドを引き継ぐ、三課の現役刑事たち。犯人検挙へ、北條刑事の捜査も熱を帯びます。

着手に向けて進める地道な内偵捜査

南海放送

北條:

「被疑者の職場の内偵に行ってきます」

課長:

「対象に気づかれないようにね」

南海放送

この日は数日後に迫った逮捕に向け、最後の内偵捜査。被疑者として名前が挙がっている男の自宅と職場へ向かいます。

北條刑事:

「あれ? 左側茶色のネックウォーマーみたいなのをした」

鋭い目つきで遠くから悟られないよう、男の行動を確認します。

北條刑事:

「(男の)生活態度がバラバラで朝早い時間に動いたり、夜中帰ってきたりとか少しつかめないところがあったのでそれだったらいるのが確実な職場でキャッチしようかなと」

南海放送

北條刑事:

「ちゃんと姿も確認できて(男の)車も確認できたのであとは令状の執行を待って着手日に備えたいと思います」

逮捕状の請求に、別の事件の捜査など精力的に動き続ける北條刑事。実は高校時代…

北條刑事:

「同じ部活動のみんなと協力してひったくり犯を捕まえたことがあって」

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8年前、松山市中村4丁目で発生したひったくり事件の現場に部活の仲間と偶然居合わせた北條刑事。被害者からの助けを求められ、警察への通報や周辺の捜索などを行い、犯人検挙に貢献した経験を持っています。

北條刑事:

「被害者から感謝されて警察官いいなと思って。ひったくり犯捕まえた時の経験が大きいと思いますね」

いよいよ着手の日 男の職場に向かうと

南海放送

刑事第三課長:

「おはようございます。今日いよいよ着手ということで最後、着手の時だけ緊張感を抜かずに注意してやってもらったらと思います。 北條の方が身柄の担当ということで対象者から目を離さずやってください」

Q.いよいよ?

北條刑事:

「そうですね、もうやれることをやって令状も出ているので、今日はとりあえず身柄をおさえるだけですね」

南海放送

事件発覚からおよそ1か月。北條刑事は先輩刑事と共に、内偵捜査した男の職場に向かいます。しかし…

河野刑事:

「○○さん、あっちですか?」

従業員:

「○○さんはいないです」

河野刑事:

「そうなんですか…

北條刑事:

「何時くらいに戻られますか?」

従業員:

「帰るんやったら夕方の17時」

なんと男はまさかの不在。上司と協議し、仕切りなおすことに。

北條刑事:

「職場に行ったがいなかったので、明日の朝またトライしようと思います」

翌朝、自宅に家宅捜索へ

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翌日。

記者:

「午前8時半です。捜査員が男の自宅に向かいます」

卑劣な犯行は絶対に許さない。緊張感が一気に高まります。

河野刑事:

「おはようございます。警察です」

北條刑事:

「コインランドリーの件で来とるんですよ僕らは」

南海放送

午前9時前、男がいることを確認し、自宅での家宅捜索が開始されました。

河野刑事:

「どんな?正直に言ってほしいんよこっちも」

被疑者の男:

「えーいやちょっと覚えて…」

河野刑事:

「コインランドリーで何しよったん?正直言ってみて」

被疑者の男:

「下着を見に行って…」

河野刑事:

「どうするん、下着見て?」

被疑者の男:

「写真を撮る」

北條刑事:

「いかんのは分かっとるやろ。やったらいかんのよこんなん」

南海放送

男がこれまで行ってきた犯行事実や動機を聴取していきます。その間捜査員は、男の自宅から犯行時の着衣や所持品、女性用下着などを大量に押収。北條刑事は、任意同行で男を東署に連れ帰ります。

南海放送

そしてついに…

北條刑事:

「見てほしいんやけど逮捕状が出ていますので読みますね。氏名が○○。住所が○○。罪名が窃盗。○○において、同所に設置された乾燥機内からA所有の下着2枚1000円相当を窃取したものである。取り出した時点で窃盗というのは説明しとるけん。これで逮捕状出て逮捕しますのでね、12時37分ね。ハイ」

窃盗の容疑で男を逮捕。男は警察の調べに対し、「間違いありません」と容疑を認めているということです。

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北條刑事:

「逮捕することができて、とりあえずは一仕事終えたなという感じ。盗犯刑事として、沢山泥棒を捕まえたいと思うし、(県民に)届けを出したら大丈夫だろうと泥棒捕まえてくれるだろうと安心して思ってくれるような警察官、刑事になりたい」

何があっても悪質な窃盗犯を必ず捕まえる。東署刑事第三課のプライドは、北條刑事にしっかりと受け継がれています。

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